ベルファスト
巨人が造ったと伝わる奇岩の絶景や、クラシカルな建物が魅了する風光明媚な港町。かつては造船業が盛んで、あのタイタニック号もこの街で造られました。
ヴィクトリア朝の栄光を伝える街
造船業を軸とした工業によって発展してきたベルファストは、ヴィクトリア女王の時代に最盛期を迎えただけあって、街には「クイーン」や「ヴィクトリア」の名の付いた建物も多く、往時の繁栄を偲ばせます。街を流れるラガン川周辺は歴史地区となっており、19世紀の建築物が数多く点在します。港近くのクイーンズ・アイランドは世界的にも有名な「タイタニック号」が建造されたエリア。近年は多くの観光客を集める施設が並び、造船ドッグを改装したウイスキーの蒸留所も人気スポットとなっています。
タイタニック号ゆかりの地で
散策の出発点としても便利なのが、街の中心に佇む市庁舎です。通称“シティホール”と呼ばれる緑のドーム屋根の豪奢な建物は、市庁舎というよりお城のような見た目。内部に飾られたステンドグラスや大理石の大階段など、さまざまな見どころをもつ建物です。さらに、近年人気を呼んでいるのが「タイタニック・ベルファスト」。ユニークなフォルムの建物には、立体カートに乗ってタイタニック号の造船の様子を紹介するアトラクションや、ベルファストの街の成り立ちなどが紹介されており、この街の歩んだ歴史を余すことなく伝えています。
六角柱の奇岩“巨人の道”へ
約4万もの石柱群で知られる「ジャイアンツ・コーズウェー」は世界的にも“奇景”として知られており、世界遺産に登録されています。約6100万年前に起こった大規模な火山活動によって膨大なマグマ(溶岩)が流れ出し、徐々に固まってできたものが奇岩群を象徴する「柱状節理」です。また、現地にはフィン・マックールという名の巨人がこの地を造ったという伝説も残ります。周辺には高さが12mもある六角柱が60本も並ぶ「巨人のオルガン」や、まるで巨人のブーツのように見える岩など、巨人の存在を連想させる多くのスポットが残り、見応えも十分です。