ヨーロッパエリア(ギリシャ、トルコ、イギリス、サンクトペテルブルクなど)
ヨーロッパエリアの魅力
一度は訪れたい憧れのスポットが満載のヨーロッパエリア。美しい中世の街並みから悠久の歴史を伝える遺跡の数々、先進的な世界都市まで、訪れる街ごとに特色があります。
陽光きらめくエーゲ海
数多のクルーズ旅行で人気を集める紺碧のエーゲ海。その中でも特に注目度の高い寄港地が、三日月の形をしたリゾートアイランド・サントリーニ島です。この寄港地の魅力は、なんといっても「青」の海と空、「白」の建築物のコントラストが織りなす色鮮やかな街並みです。どこを切りとっても絵になる美しい景色は、ヨーロッパ屈指の人気を誇ります。絵画の世界から飛び出したかのような美しい景観を、存分にお楽しみください。紀元前1500年頃の大噴火で火山灰の下に埋もれた古代都市・アクロティリ遺跡も見逃せません。
いざ憧れの世界遺産へ
ヨーロッパをめぐる旅のハイライトは、数々の世界遺産との出会い。アクロポリスの丘にそびえ立つパルテノン神殿、「永遠の都」ローマの歴史地区、海に浮かぶ幻想的な修道院モン・サン・ミシェル、鬼才ガウディの設計した壮大なサグラダ・ファミリア、帝政ロシアの栄華を伝えるサンクトペテルブルグの街並み――ヨーロッパの各地には、ロマンあふれる魅力的なスポットが数えきれないほど存在しています。穏やかな地中海をめぐりながら、「いつか行きたかった」憧れの世界遺産が待つ情緒ある街々を訪ねます。
豊かな食文化にふれる
豊かな気候に恵まれた地中海は、美食の宝庫でもあります。美食の街として名高いナポリで食べたいのは、この街が発祥のピッツァ・マルゲリータ。街には老舗や人気店が軒を連ねます。イタリアの隣国スペインきっての食の都バレンシアでは、パエリアをぜひ。地元で採れた新鮮な素材がたっぷり入ったパエリアは絶品です。グルメ大国フランスでは、魚介類をふんだんに使った南仏の名物料理・ブイヤベースを。マルセイユの魚市で仕入れたシーフードを贅沢に使い、素材の旨味を最大限に引き出した豊かな風味を楽しみます。
地中海の歴史を学ぶ
世界各地をめぐるピースボートクルーズでも人気の高いエリアといえば、やはり地中海がその筆頭。地中海はイタリア半島の西側と東側で大きく分けられ、特に東地中海はエーゲ海に浮かぶ美しい島々をはじめ、数々の文明が栄枯盛衰の末に残した史跡・遺跡が見られます。その栄華をいまに伝える世界遺産や美術館の数々を訪れれば、深い歴史の一端を垣間見ることができるはず。ギリシャやローマなどの古代文明から激動の近現代史まで、遥かなる歴史の足跡をたどる旅は、世界中の人びとを惹きつけます。
[特集記事]古代フェニキア人に思いを馳せる東地中海−航海作家が選ぶ歴史航海 −
ヨーロッパエリアの寄港地
クルーズによって寄港・運航しない場所が含まれます。詳しくは各クルーズのご案内をご覧ください。
地中海最大の島シチリア島の港町。バロック様式の美しい街並みをはじめ、近郊の活火山・エトナ山や古代ギリシャ、ローマ時代の遺跡の数々など、見どころ満載の寄港地です。
世界遺産が彩る街へ
地名の由来となったギリシャ時代初期の呼び名「カタネ(溶岩の土地の意)」の通り、溶岩の上に築かれたカタニアの街は、先史時代から幾度となく自然災害に遭いながらも、そのたびにたくましく蘇りました。18世紀に入り再建された姿が、今も受け継がれてる歴史地区は、世界遺産にも登録されています。ローマ時代にアテネに並ぶ大都市だったシラク―サでは、古代ギリシャ劇場や天国の石切り場など、さまざまな史跡が残る考古学公園が当時の栄華を今に継承しています。ハチミツ色の美しい街並みが印象的なオルティジア島旧市街も見逃せません。
新鮮な地元料理を堪能
映画「グランブルー」のロケ地で、イタリアきってのリゾート地のひとつ、タオルミーナ。シチリア島を代表する港町は、毎日新鮮なシーフードが有名ですが、実は”馬肉料理”も名物。街中にはその美味しさを気軽に楽しめる「馬肉サンド」のお店もあります。シンプルなパンとボリュームたっぷりでジューシーなパティが食欲をそそります。メインストリートには、お土産屋やジェラートショップ、レストランが軒を連ね、街歩きも楽しめます。たくさん歩いた後は、炭酸水にレモンと塩を入れた「リモナータ・アル・サーレ」がおすすめです。
文明の交差点シチリア島
ブーツ型のイタリア本土の「つま先」のすぐ先に浮かぶシチリア島は、島の礎を築いた古代ギリシャ人に始まり、ローマ帝国やビザンツ帝国、イスラム教徒、スペイン王国など、遥か3,000年の昔からいくつもの勢力が交差する「文明の十字路」。そうした面影は今も健在で、島の東部に位置するカタニアの旧市街や近郊の史跡を訪ねれば、幾多の歴史が重なり合う複雑な文化のモザイクにふれることができるでしょう。温暖な地中海性の気候、美しい海と自然、そんな自然の恵みを受けた豊かな食文化との出会いも楽しみです。
[特集記事]文明が交差する地中海の十字路
パリを流れるセーヌ川が大西洋へと注ぎ込む河口に位置する、ノルマンディー地方最大の港湾都市。近郊には、印象派画家たちが愛した美しきエトルタの海岸線が広がります。
美しき修道院を訪ねて
時に「西洋の驚異」と称される、遠浅の干潟に建つ世界遺産の修道院モン・サン・ミシェルへ。干潮の時だけこの島へと続く道が現れることから、厳しい修行に励む僧たちが暮らす寺院が建造されました。その主要部はゴシック様式で造られていますが、時代とともに増改築が繰り返された結果、内部にはさまざまな中世の建築様式が混在しています。その時代ごとの粋を集めた荘厳なつくりには、圧倒されることでしょう。名物のオムレツや新鮮なシーフード、地域色豊かな伝統料理など、フランスならではの食も楽しみです。
印象派絵画ゆかりの地へ
「印象派」の芸術運動の由来となったモネの作品「印象、日の出」が描かれたことから、印象派絵画の発祥地として知られるル・アーブル。マルロー美術館には、フランス有数の印象派コレクションが収蔵されています。またここは、第二次世界大戦においてノルマンディー上陸作戦の舞台となった土地でもあります。戦争によって壊滅した街は建築家オーギュスト・ペレによって再建され、優れた都市計画と均整の取れた街並みは世界遺産にも登録されました。世界遺産としては珍しい、近代都市の景観美をお楽しみください。
セーヌ川を遡上する旅
フランス中部の街ディジョンを源に、首都パリを流れ北部セーヌ湾へと注ぐ全長780kmのセーヌ川。ピースボートクルーズでは、フランス北西部・ノルマンディー地方を舞台にセーヌ川を遡上します。旅の出発点は、セーヌ川の河口に開かれた港町ル・アーブル。この街は画家のクロード・モネが『印象・日の出』を描いた場所としても知られ、「印象派のふるさと」とも呼ばれています。そして船は、印象派画家たちも愛した田園風景の中をクルージングしながら、中世の趣を色濃く残す古都ルーアン、さらにはパリを目指します。
[特集記事]憧れの風景を訪ねて、時を行き交うセーヌ川クルーズ−
スペインの南端に位置するマラガは、欧州有数のリゾート地「コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)」の中心地。ジブラルタル海峡を挟み、アフリカ大陸と向き合う場所でもあります。
白の村ミハス
白色に統一された街並みで有名なアンダルシア地方の村ミハス。世界に数ある「白い村」の中でも、最も知名度の高い場所のひとつです。建物の外壁はすべて白で統一され、真っ青な地中海とのコントラストは、息を呑むほどの美しさ。16世紀の修道士が岩を彫って造ったといわれる「ラ・ペーニャ聖母礼拝堂」や、住人たちの希望で建てられたという珍しい楕円形の闘牛場など、数多くの見どころがあります。村の足となっているロバのタクシーが街中を闊歩する姿は、ミハスならではの光景です。
千夜一夜物語の舞台へ
マラガから車で約2時間30分、シエラ・ネバダ山脈の麓には、イスラム芸術の最高傑作・アルハンブラ宮殿が佇んでいます。13世紀の着工以降、この宮殿は歴代の王に受け継がれながら、モスクや貴族の館、市場、軍事要塞なども整備された城壁都市を形成してきました。城内には、貴族を中心に2千人以上が暮らしたといわれています。特筆すべきは、訪れる者を千夜一夜の世界に誘うナスル朝宮殿。アラベスクと呼ばれる幾何学模様の装飾が随所に施された内部は、その精密さと豪華さから「イスラム芸術の結晶」と称されます。
東西文明の交差路として古くから人が行き交い、深い歴史と多様な文化が形成されてきたトルコ最大の都市イスタンブール。歴史ある街を歩いたり、トルコならではのグルメも楽しみです。
歴史が交差する街
1500年の歴史を紡ぎ「イスタンブール歴史地区」として世界遺産に登録されているこの街では、歴史の変遷が一望できます。ビザンチン建築の最高傑作”アヤソフィア”は、当初はキリスト教の教会として信仰を集めましたが、オスマン帝国時代にはモスクに改修されました。現在はキリスト教とイスラム教、それぞれの美が結集した博物館となっています。6本のミナレット(尖塔)が建つ”スルタンアフメト・モスク”は、ブルーを基調としたイズニック・タイルの緻密な美しさが際立ちます。通称ブルーモスクと呼ばれるゆえんは、この内部にあります。
文明の交差する都市
ヨーロッパ側とアジア側を隔てる、全長30キロメートルに及ぶ”ボスポラス海峡”。古来、周辺の海峡とともに、地中海と黒海を結ぶ海上交通の要所として、さらに「東洋」と「西洋」の文化や宗教が交差する場所として、歴史的に重要な役割を担ってきました。陸から陸へ海峡を渡る人びと――両岸に迫りくる異国の雰囲気は、街を一望できるガラタ塔から眺めると、より文化のグラデーションを感じられます。世界で最も美しい海峡のひとつといわれるボスポラス海峡は、船旅で訪れるからこそ味わえる醍醐味です。
文化の交差が生み出す美
約4000軒ものお店が並ぶ”グランド・バザール”は、トルコ定番のお土産がなんでも揃う巨大市場です。市場を彩るカラフルなガラス製ランプは、まるでこの街の多様な文化を表現しているかのようです。そして、本場で味わいたいのが世界三大料理のひとつといわれるトルコ料理。手軽に楽しめる屋台グルメもおすすめですが、多様な食材や香辛料を使った料理は、ここが文明の交差する場所であることを物語っています。歩き疲れたら地元の人で賑わうチャイハネ(トルコ風喫茶店)で名物のチャイを飲んでひと休みを。
世界三大料理に舌鼓!
美しいモスクやグランド・バザール、ボスポラス海峡など、さまざまな見どころに彩られたイスタンブール。世界遺産にも登録されるエキゾチックで美しい街並みはもちろんのこと、東西文明の交差点で育まれた食文化もこの街の大きな魅力です。世界三大料理のひとつに数えられるトルコ料理は、東西各国の調理法や香辛料を活かした豊かな味わいが特徴。日本でもおなじみのケバブから、ムール貝やイワシ、サバなど近海の新鮮な魚介を使った料理、食べ歩きのできるスナックまで、興味をそそるものばかりです。
[特集記事]歴史が育む文化の融合、海峡で交差する美しき世界へ −
セーヌ川沿いに開けたフランス北部の街。古くからセーヌ川を利用した水運の街として知られ、多くのゴシック宗教建築が残ることから、時に「100の鐘楼を持つ街」と呼ばれます。
印象派の愛した街へ
フランス北部、ノルマンディー地方の古都ルーアン。百年戦争で活躍したジャンヌ・ダルク終焉の地として知られ、街には彼女にまつわる教会や建物が多数存在します。また旧市街には、フランス・ゴシック建築の最高傑作とも称されるノートルダム大聖堂をはじめ、ゴシック様式の歴史的建造物が数多く残っています。12~16世紀にかけて建造され、ゴシック建築の変遷の過程を知ることができる大聖堂は、画家のクロード・モネが33点の連作を描いたことでも有名。印象派の画家にも愛された歴史ある景観をお楽しみください。
ロマンあふれる街歩き
街中には、ジャンヌの歴史記念館や、火刑に処された場所にはステンドグラスが美しいジャンヌ・ダルク教会が建っており、国を背負って散っていった彼女が今も人びとに愛されていることが伝わってきます。また、ルーアンの旧市街にはノルマンディー独特の木組みの家々がよく保存され、ジャンヌが生きた時代につくられた大時計は街のシンボルとして存在感を放っています。ルネサンス様式の文字盤の上にある円形の窓には球が埋め込まれ、月の満ち欠けを表しています。
セーヌ川を遡上する旅
フランス中部の街ディジョンを源に、首都パリを流れ北部セーヌ湾へと注ぐ全長780kmのセーヌ川。ピースボートクルーズでは、フランス北西部・ノルマンディー地方を舞台にセーヌ川を遡上します。旅の出発点は、セーヌ川の河口に開かれた港町ル・アーブル。この街は画家のクロード・モネが『印象・日の出』を描いた場所としても知られ、「印象派のふるさと」とも呼ばれています。そして船は、印象派画家たちも愛した田園風景の中をクルージングしながら、中世の趣を色濃く残す古都ルーアン、さらにはパリを目指します。
[特集記事]憧れの風景を訪ねて、時を行き交うセーヌ川クルーズ−
良好に保存されている世界遺産・タラゴナ古代遺跡群をはじめ、中世の建築物や近代建築など、見どころの多い街並みと地中海の美味しい料理が魅力です。
数々の古代遺跡と出会う
紀元前218年、ローマ軍が地中海に面したこの地に駐留し、現在のタラゴナの前身であるローマ帝国の街・タラコが築かれました。現在も、世界遺産登録されたタラゴナ古代遺跡の数々を見ることができます。長い歴史の中で何度も修復されたローマ城壁やラスファレラス水道橋、タラゴナでも有名なサンタ・マリア教会など見どころは満載。街の中央にあるフォン広場にはカフェが立ち並び、人びとの活気にあふれています。
美しい風景を楽しむ
中世の建築物から、ガウディの弟子であるジュジョールの近代建築まで、ローマ遺跡以外にも、楽しみが詰まったタラゴナ。地中海に面した場所とあって、魚介類の宝庫でもあります。遺跡めぐりの合間に、レストランで地中海の風を感じながら一休みして、美味しい料理の数々に舌鼓!魅力あふれるタラゴナの街をお楽しみください。
地中海で2番目の大きさの島・サルデーニャ島の南の玄関口となる街、カリアリ。石畳の街に広がるオレンジ色のレンガ造りの屋根と美しいビーチが魅力的です。
太陽のリゾート
美しくきらめく海、真っ白なビーチ、輝く太陽と三拍子揃ったリゾート地として知られるサルデーニャ島。城壁で囲まれた丘の上には、旧市街が広がります。展望台「テラッツァ・ウンベルト」から望む素晴らしい街並み――テラコッタ色の屋根の合間から伸びる教会のドーム、さらにカリアリ湾に浮かぶ船や地中海が広がります。絵葉書のようなその景観は、時間を忘れて眺めてしまいます。街歩きに疲れたら、名産のサルデーニャワインを。古代ローマ以前から、ブドウを栽培し、ワインを作っていたという説もあります。
神秘の文化に満ちた島
謎の巨石文化「ヌラーゲ」が残した石造りの建造物は、接合剤を用いず石を積み上げただけの方法で、歪みなく驚くほど綿密に計算された造り。島内に7,000も点在すると言われる遺跡は、いまだに造られた目的や方法は解明されておらず、謎に満ちた世界遺産です。また、カリアリの街にあるローマ時代の円形闘技場は、島内一の規模を誇り、その半分は自然の石灰岩を掘って造られました。劇場の上からは、石灰岩の石を積んでできた遺跡と地中海の海が一望でき、まるで古代にタイムスリップしたかのようです。
[特集記事]歴史と文化の宝庫
船が着岸するティルベリーは、テムズ川の河口に位置する首都ロンドンの外港。古くからロンドンをはじめイギリス各地への"海の玄関口"として重要な役割を担ってきました。
伝統と革新が息づく街
多様な文化や民族が調和し、コスモポリスと呼ぶにふさわしいロンドンの街。エリアによって異なる表情が見られ、格調高い伝統と最新カルチャーが入り交じった姿にふれることができます。特に、ロイヤルファミリーの住居となっているバッキンガム宮殿は、ぜひ足を運びたいスポットです。また、金融街としても有名な「シティ・オブ・ロンドン(通称:シティ)」周辺には有名な観光スポットも多く、散策しているだけでたくさんの刺激に出会います。訪れるたびに新しい発見がある――そんな国際都市をお楽しみください。
リバーサイドを歩く
ロンドンのテムズ川周辺エリアには、有名な観光地が多く存在しています。その代名詞ともいえるのが、世界遺産のロンドン塔。11世紀に建造された城砦は、国王が住まう宮殿として使われたほか、造幣所や天文台、銀行、動物園、そして監獄など、幅広く使われました。現在でも英国王室の儀式などに利用されています。そしてロンドン塔のすぐそばにあるタワーブリッジも、ぜひ訪れたいスポットです。テムズ川にかかる美しい橋はゴシック様式のタワー上部が展望台になっており、ロンドン市内を一望することができます。美しいタワーブリッジを正面から見たいという方には、テムズ川クルーズもおすすめです。
[特集記事]歴史とご縁の橋渡し-航海作家が選ぶ歴史航海-
謎の巨石群と出会う
イギリス南部の平原に忽然と現れる、巨石建造物ストーンヘンジ。圧倒的な質量の巨石群は、訪れる人びとを圧倒します。建造された年代や方法は徐々に解明されつつありますが、造られた目的は依然として謎に覆われています。ケルト民族の礼拝堂説や天文台説、王の墳墓説など諸説ありますが、高さ6メートルの玄武岩と中心部の石を結ぶ直線状に太陽が昇ることから、現在では太陽崇拝に関係するという説、あるいは埋葬場所という説が有力です。世界中の人びとを魅了する、謎と神秘に包まれた遺構をお楽しみください。
世界都市の多面的な魅力
世界有数の大都市ロンドンには、中世からの伝統を今に伝える歴史的なスポットが数多く残る一方、ファッションやアート、音楽などのカルチャー分野においても最先端のトレンドが集中しています。またイギリスは世界有数のチャリティー大国でもあり、慈善活動が市民の暮らしの一部として根付いています。首都ロンドンでも、さまざまな取り組みが日常の中に溶け込んでいます。テムズ川沿いのエリアを中心に、由緒ある伝統と最先端のトレンドが同居する世界都市ロンドンの多面的な魅力に迫ります。
[特集記事]世界都市の文化にふれる
美しいビーチや建築物など見どころが詰まったモトリル。その中でも人気の高いアルハンブラ宮殿は、「アンダルシアの宝石」とも称され、グラナダ王国の栄華をいまに伝えています。
イスラム建築の最高傑作
イスラム建築の最高峰と名高いアルハンブラ宮殿には、数々の見どころがあります。天井や壁など、すべてに細やかな装飾が施された「ナスル朝宮殿」や、12頭のライオンがシンボルの「ライオンの中庭」、水鏡に映る建物が美しい「アラヤネスの中庭」など、次々に現れるさまざまなな庭園と、驚くほど綿密に刻まれた壁の装飾が訪れるものを魅了します。アルハンブラ宮殿の全景を見るには、「サン・ニコラス展望台」へ。宮殿越しにはシエラネバダ山脈も望むことができ、絶好のビュースポットです。
多くの人を魅了する白い村
白壁の建物が立ち並ぶ小さな村「フリヒリアナ」は、スペイン一美しい村とも称されます。小道に並ぶ白い家々や色とりどりの扉、可愛らしい植木鉢に咲く花々など、どこを切り取っても絵になる風景が広がっています。石畳にはモザイク模様が施され、とてもおしゃれです。高台から街並みを眺めたり、迷路のように入り組んだ路地を気の向くままに散策したりと、美しい風景の中の時間を存分にお楽しみください。
[特集記事]アンダルシア、歴史が織りなす光と影に魅せられて
一年を通して温暖なバレンシア。「オレンジの花の海岸」とも称され、街のあちこちにオレンジの木が植えられています。ほかの果実や野菜の実りも多い、農作物の一大産地です。
聖杯の伝わる大聖堂へ
スペイン東部に位置する同国第3の都市、バレンシア。中心部に位置するバレンシア大聖堂は、街一番の見どころです。13世紀から500年にもわたる建築の末に完成した大聖堂は、ゴシック様式をはじめルネサンス様式やネオ・クラシック様式など、時代の変遷と共に数々の様式が混在する、特徴的なフォルムをしています。この大聖堂の存在を世界的に高めているのが、敷地内の礼拝堂に保管されてた暗赤色のメノウ製の聖杯です。1世紀に作られた聖杯は、イエス・キリストが「最後の晩餐」の際に用いたものと伝えられています。
本場の味に舌鼓を打つ
スペインきっての米どころであるバレンシアは国内随一の食の都で、スペインを代表する料理「パエリア」発祥の地でもあります。地元で採れた新鮮なシーフードと野菜をふんだんに使った絶品パエリアを、ぜひご堪能ください。また、食を楽しむならぜひ訪れたいのが中央市場。生鮮食品の市場としてはヨーロッパ最大で、100年以上の歴史を誇る市場です。市場では野菜やシーフード、生ハム、果物、ナッツなどが手に入るほか、場内にはいくつものバルがあるため、市場直結の新鮮な食材を使った料理の食べ歩きも楽しめます。
紀元前からの歴史を有するフランス最大の港湾都市。同国最古の港として知られるマルセイユ旧港は19世紀まで貿易の中心として利用され、今はヨットハーバーとなっています。
南仏の風光明媚な街へ
ゴッホやピカソ、マティスなど、多くの芸術家も愛したプロヴァンス地方の港町マルセイユ。2600年もの歴史がある街には、風光明媚な街並みが広がります。標高150メートルの丘の上にそびえる「ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂」は、街のシンボル的存在で、ここからマルセイユ市街が一望できます。この街は、対岸にあたる北アフリカをはじめ世界各地から多くの移民が集まる「多民族シティ」としての一面も有しています。フランスの都市部とは異なる、この土地独自の歴史や文化と出会えるでしょう。
南仏を彩る豊かな文化
魚介類をふんだんに使用した南仏の名物料理、ブイヤベース。マルセイユはブイヤベース発祥の地としても知られます。街の旧港河岸で毎朝開かれる魚市には水揚げされたばかりの魚が並び、周辺にはブイヤベースを出すレストランが軒を連ねています。そして、お土産として人気なのが植物性の石鹸です。フランス王室も認める品質の高さから「王家の石鹸」とも呼ばれるマルセイユの石鹸は、古くから上流階級の人びとに愛され、世界中に数多くの愛用者がいます。
フランス最古のワイン産地
古くから港の発展とともに歩んできたマルセイユ。美味しい南仏料理に欠かせないワインも、この街の大きな魅力です。産地としてはボルドーやブルゴーニュなどが有名ですが、実はフランスにおけるブドウ栽培の歴史はここプロヴァンス地方が最古で、その起源は古代ギリシャ時代に遡ると言われています。丘陵地帯に囲まれた段丘畑、海風と季節風、そして石灰質を多く含む乾燥した土壌はブドウ栽培に最適な環境なのだとか。ここでの生産量の90%を占めるロゼワインは、フルーティーでフレッシュなさわやかさが特徴です。
[特集記事]陽光輝く地中海の港町で、南仏グルメとワインを堪能する
トルコ西部に位置するクシャダスの周辺には、エフェソスなど世界遺産を含む古代遺跡があり、観光の拠点となる街でもあります。美しいビーチも多く、世界各地からバカンスを楽しむ人びとが訪れます。
ローマ時代の都市遺跡
2015年に世界遺産登録されたエフェソス遺跡。なかでも印象的なのがケルスス図書館で、かつては1万冊を超える蔵書があったと言われています。壁には、知識などを象徴する4体のレプリカの彫像が立ち、柱や梁は細部にまで細かな装飾が施されています。そのほか、25,000人ほど収容できたと言われる大劇場や古代の水洗式トイレなどを見ることができます。
街歩きを楽しむ
中心となるバルバロス大通りには、ショップやレストランが並び、食事や街歩きを楽しむことができます。おみやげには、トルコランプやトルコの代表的なおみやげのナザールボンジュウなどが人気。街歩きに疲れたら、コーヒーの粉を煮出して作るトルココーヒーをぜひお楽しみください。新鮮なシーフード料理やオリーブオイルを使ったエーゲ海料理もおすすめです。
クシャダスをさらに楽しむ
クシャダスの沖合に浮かぶギュウェルジン島にあるのが、14世紀に建てられたクシャダス城です。小さな博物館や庭園などがあり、美しい風景も楽しむことができます。煌めく青い海が広がるレディースビーチは、国際NGOのFEE(国際環境教育基金)が設けたさまざまな基準を満たしたビーチが取得できる「ブルーフラッグ」認証を持っている、人気の高いビーチです。海岸沿いにはホテルやお店が建ち並んでいます。
産業革命時代に英国の海の玄関口として栄えた港町。美しい街並みには、歴史的な建築物が数多く残ります。またビートルズ誕生の地としても有名です。
ザ・ビートルズを育んだ街
ビートルズメンバーが頻繁に通っていたマシュー・ストリートや名曲「Strawberry Fields Forever」のモデル、ストロベリー・フィールドなど、ビートルズの原点であるリバプール。街のあちこちにビートルズゆかりの場所があり、ファンならずともワクワクさせられます。ビートルズをテーマにした「ビートルズ・ストーリー」のあるアルバート・ドックには、レストランや土産物店などだけでなく、現代美術館や多種多様な博物館もあり、この地にあるカルチャーを楽しめます。リバプール名物の水陸両用車「イエロー・ダック・マリン」で回れます。
英国文化の世界に浸る
70年もの月日を経て完成した、英国最大級の英国教会の寺院、「リバプール大聖堂」。中に入ると、100メートルもの高さがある天井の美しいアーチと、ぐるりと囲む大きなステンドグラスから差し込む光が大聖堂内を照らし、幻想的で荘厳な雰囲気。地上101メートルの塔からは、リバプールの街並み、遠くはウェールズの山並みを一望することができます。ほかにも、モダン建築の大聖堂・メトロポリタン大聖堂やウォーカー美術館、ロイヤル・ライヴァー・ビルなど、見どころの多い寄港地です。
スペイン王室も訪れる世界的なリゾートアイランド、マヨルカ島。州都パルマには中世の建築物が数多く残っており、歴史ある街並みと美しいビーチを楽しむことができます。
輝く光のカテドラルへ
島の中でも圧倒的な存在感を持つ、パルマ大聖堂。海を見下ろすように建てられた大聖堂は、17世紀のはじめにこの地を征服したハイメ1世によって建てられました。19世紀に地震によって崩壊した際、アントニ・ガウディが修復に携わった建物としても知られ、堂内ではガウディが手がけた壁画、説教台、天蓋を見ることができます。また、1,236枚もの色とりどりのガラスからなる芸術的なステンドグラスから、この大聖堂は「光のカテドラル」とも称されています。
美しい島の郷土料理
海にも山にも恵まれたマヨルカ島。この豊かな土地で育まれた伝統料理は、海の幸よりも山の幸を取り入れた料理が目立ちます。豚肉や野菜をたっぷり使った煮込み料理が多く、素朴な味わいが食欲をそそります。豚肉のパテのような熟成生サラミ「ソブラサーダ」は、マヨルカ島名物の筆頭。ほかにも、豚肉とキャベツの煮込みやグリル野菜にトマトソースをかけた料理など、自然豊かな島で育まれた滋味あふれる郷土料理をお楽しみください。
中世からルネサンス期の街並みを残す、フランス大西洋岸随一の港町。歴史の歩みが刻んだ、攻防の跡が残る旧港周辺の情景は、多くの画家たちを魅了してきました。
3つの塔が迎える風情ある港町
フランス西部の大西洋岸に位置する、美しい港町ラ・ロシェル。フランスの歴史に登場するのは11世紀以降という比較的新しい街ですが、12世紀以降は重要な貿易港となり、城塞が築かれるなど守りを固める要塞都市としての顔も持ちあわせました。見どころの一つである旧港では、いかめしい外観のサン・ニコラ塔、そして14世紀に火薬庫として使われたシェーヌ塔が迎えてくれます。周辺には長年にわたり牢獄として使用されたランテルヌ塔もそびえ、塔の巡回路からはラ・ロシェルが誇る中世の街並みと、旧港の素晴らしい眺めが堪能できます。
中世の面影残る、見ごたえある旧市街
旧港から海岸通りを渡ると、14世紀に建てられた荘厳な大時計門の姿が。この門を抜けると旧市街がはじまり、周囲には石造りのアーケードや木骨組みの家々が並び、見ごたえは十分です。中世の面影を残す建物を巡りながらショッピングを楽しんだり、名物のシーフードに舌鼓を打つのもおすすめです。 ラ・ロシェルには港町にはめずらしくビーチがあり、旧港と橋で結ばれたレ島では大西洋での海水浴が楽しめます。港町とビーチ、双方の雰囲気が楽しめるとあって、フランス中からバカンス客が訪れます。
要塞島フォール・ボワヤール
見どころがコンパクトにまとまったラ・ロシェルの街から足を延ばしたいのが、18km先の沖合に浮かぶ要塞島フォール・ボワヤール。イギリス軍の攻撃を防ぐため、皇帝ナポレオンの命によって建造された要塞です。19世紀半ばにイギリスと同盟を結んだことによりその役目を終えた後は、囚人を収監する牢獄としても使用され、20世紀には砲台すら売り払われたという歴史も。近年は映画やドラマの舞台になるなど、実に数奇な運命を辿りました。船上から眺める要塞の姿は、まるで海に鎮座する戦艦のよう。フランスの歴史の生き証人が、大西洋に静かに佇みます。
本船が入港するのは、スコットランド最大の都市グラスゴーから、クライド川を下った先に位置する外港グリーノック。街の発展を支えた港と文化の先進都市をお楽しみください。
芸術と文化の街へ
かつては工業の街として栄えたグラスゴー。衰退の一途をたどっていた街は、30年前に「芸術と文化の街」へと再起を図ったことで、めざましい発展を遂げました。街を歩けば、アール・ヌーボー(19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパを中心に起こった芸術運動)を代表する作家のひとり、チャールズ・レニー・マッキントッシュが遺したライトハウスやグラスゴー芸術学校などを見ることができます。また、イギリスでは大英博物館に次ぐ入場者数を誇り、ゴッホやモネなどの作品が多く展示された、ケルヴィングローブ美術館&博物館もオススメです。
受け継がれる伝統
人びとの生活に深く根付いた伝統も、この土地の魅力のひとつ。祭事や祝事などで演奏される楽器「バグパイプ」と伝統衣装「キルト」は、滞在中に必ず目にすることでしょう。このキルトに描かれたタータンという格子柄は、氏族ごとに定められた模様を使うとされています。素敵なその柄はマフラーやブランケットなど、お土産にも大人気です。世界五大ウイスキーのひとつとして知られる「スコッチウイスキー」も外せません。酒肴にはスコットランドの伝統料理ハギスを。本場の味わいは格別です。
スコットランド最大の都市へ
他のイギリス国内の工業都市と同じように、社会構造の変化に伴って衰退の一途をたどったグラスゴー。1980年代以降に芸術と文化の街へと再起を図ったことで、現在ではめざましい発展を遂げ、同国有数の文化都市へと生まれ変わっています。800年以上もの歴史を持つグラスゴー大聖堂や15世紀創立の名門グラスゴー大学、そしてアール・ヌーボーを代表する建築家マッキントッシュの設計した建物の数々など、グラスゴーの街を散策すれば、歴史を超えてこの地に花開いた文化の数々と出会うことができるでしょう。
[特集記事]アート&カルチャーが際立つ先進都市 −
太平洋と港に囲まれ、海の景色が美しい港町。エルサレム・ローマと並ぶキリスト教の三大聖地に数えられるサンティアゴ・デ・コンポステーラにもアクセスでき、新鮮な海の幸も絶品です。
「巡礼の道」をゆく
フランスのピレネーからスペインを横断し、約800キロメートル離れた”聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ”を目指す「巡礼の道」。キリスト教の十二使徒のひとり、聖ヤコブ(スペイン語で「サンティアゴ」)の墓が見つかったという伝説により、ヨーロッパ中から大勢の巡礼者がこの地を目指すようになりました。世界遺産にも登録され、多い時では年間50万人がこの道を歩きます。巡礼の道を辿りながら、スペイン北部の自然と、この道の最終目的地であるカテドラルやキンターナ広場などの歴史的建築物の美しさに、心清らかになるひとときをお過ごしください。
歴史薫る建築物をめぐる
ア・コルーニャから少し内陸にある街ルーゴの世界遺産「ルーゴのローマ城壁群」。ローマ帝国の軍事拠点として発展した面影を残すルーゴの旧市街をぐるりと取り囲む城壁は、その保存状態の良さと美しさから一見の価値があります。また、港町ア・コルーニャの入り口で、およそ1900年にもわたり明かりを灯し続けてきた世界最古の灯台「ヘラクレスの塔」。234段のらせん階段をのぼった先に続く展望台からは、パノラマに広がる大西洋の絶景を望むことができます。
巨人が造ったと伝わる奇岩の絶景や、クラシカルな建物が魅了する風光明媚な港町。かつては造船業が盛んで、あのタイタニック号もこの街で造られました。
ヴィクトリア朝の栄光を伝える街
造船業を軸とした工業によって発展してきたベルファストは、ヴィクトリア女王の時代に最盛期を迎えただけあって、街には「クイーン」や「ヴィクトリア」の名の付いた建物も多く、往時の繁栄を偲ばせます。街を流れるラガン川周辺は歴史地区となっており、19世紀の建築物が数多く点在します。港近くのクイーンズ・アイランドは世界的にも有名な「タイタニック号」が建造されたエリア。近年は多くの観光客を集める施設が並び、造船ドッグを改装したウイスキーの蒸留所も人気スポットとなっています。
タイタニック号ゆかりの地で
散策の出発点としても便利なのが、街の中心に佇む市庁舎です。通称“シティホール”と呼ばれる緑のドーム屋根の豪奢な建物は、市庁舎というよりお城のような見た目。内部に飾られたステンドグラスや大理石の大階段など、さまざまな見どころをもつ建物です。さらに、近年人気を呼んでいるのが「タイタニック・ベルファスト」。ユニークなフォルムの建物には、立体カートに乗ってタイタニック号の造船の様子を紹介するアトラクションや、ベルファストの街の成り立ちなどが紹介されており、この街の歩んだ歴史を余すことなく伝えています。
六角柱の奇岩“巨人の道”へ
約4万もの石柱群で知られる「ジャイアンツ・コーズウェー」は世界的にも“奇景”として知られており、世界遺産に登録されています。約6100万年前に起こった大規模な火山活動によって膨大なマグマ(溶岩)が流れ出し、徐々に固まってできたものが奇岩群を象徴する「柱状節理」です。また、現地にはフィン・マックールという名の巨人がこの地を造ったという伝説も残ります。周辺には高さが12mもある六角柱が60本も並ぶ「巨人のオルガン」や、まるで巨人のブーツのように見える岩など、巨人の存在を連想させる多くのスポットが残り、見応えも十分です。
海と山に囲まれ、中世の面影を残す旧市街など、歴史を感じる見どころが満載。世界遺産ポンペイ遺跡にもほど近く、人気の景勝地ソレントやナポリへの拠点としても賑わっています。
にぎやかな旧市街へ
青い海と、海岸沿いには見どころのひとつである美しい遊歩道が続くサレルノでは、中世の香り漂う旧市街へ。メインストリートは歩行者天国になっていて、レストランやカフェなどが並んでいます。細い路地に入ると、まるで中世の世界に迷い込んだかのような気分に。どこを切り取っても絵になる風景が続いています。また、11世紀に建てられたサレルノ大聖堂は必見。壁や天井に描かれた絵は思わずうっとり見とれてしまう美しさです。お土産には、職人たちがひとつひとつ手作りした工芸品がおすすめです。ぜひお気に入りのものを見つけてみてください。
人気のリゾート地
目の前にはナポリ湾が広がり、遠くにヴェスヴィオ山を望む、風光明媚なリゾート地「ソレント」は、いたるところで美しい風景を見ることができます。中でも、市民公園から見える景色は絶景!青くきらめくナポリ湾に心奪われることでしょう。景色を堪能したら、街散策へ。お土産屋も多く、ついつい買い込んでしまいます。おすすめは、南イタリア名物レモンチェッロ。レモンを用いたリキュールの一種で、色も鮮やかなレモンイエロー。趣向を凝らしたボトルも可愛く、お土産にピッタリです。
南イタリアをめぐる旅
地中海の中央に位置していることから、古来より数々の歴史と文化が交差してきたイタリア南部。このエリアは、ヴェスヴィオ火山と紺碧の海が美しいナポリの街や、「世界一美しい海岸」と称されるアマルフィ海岸、火山灰に埋もれた古代都市ポンペイなど、旅情あふれる魅力的なスポットに恵まれています。また、イタリア南部はグルメの宝庫。新鮮な魚介や地中海の日差しをたっぷり浴びた野菜をふんだんに使ったイタリア料理も楽しみです。ピースボートクルーズでも頻繁に訪れる、南イタリアの寄港地の魅力を紐解きます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-2-
ハンザ同盟の中心地として栄えたドイツ北部の港湾都市。宮殿のような市庁舎や赤レンガの倉庫街や多くの教会など、かつて商人たちが行き交った歴史ある街並みを楽しめます。
ドイツに息づく水の都
正式名称を「自由ハンザ都市ハンブルク」といい、ハンザ同盟の都市として栄えてきたハンブルクは、ドイツ有数の経済都市でありながら、美しい景観が魅力です。街はエルベ川の支流アルスター川の河口に位置しており、街には何百もの運河が張りめぐらされています。運河に沿って建ち並ぶネオゴシック様式の倉庫街は世界最大級の規模を誇り、重厚で時代を感じさせます。現在では倉庫の一部はカフェやショップとして使われており、建物の外観を眺めるだけでなく、中に入ったり、買い物を楽しむこともできます。
中世の街ブレーメンへ
フランクフルト近郊にあるハーナウから北に600Kmほど続く、メルヘン街道の終着点の街ブレーメン。グリム童話「ブレーメンの音楽隊」の舞台としても有名で、童話の世界さながらの中世の街並みが広がっています。欧州一美しい広場といわれるマルクト広場や600年前に建てられた世界遺産の市庁舎、メルヘンチックな家々が軒を連ねるシュノーア地区など、見どころにあふれています。また、マルクト広場の隅にたたずむブレーメンの音楽隊の像も、ぜひ訪れたい人気スポット。ロバの足に触ると幸運に恵まれるといわれています。
リスボンに次ぐポルトガル第二の都市。古くから交易で栄え、ローマ時代に「ポルトゥス・カレ(カレの港)」と呼ばれたことから、ポルトガルの国名の由来にもなりました。
中世の栄華にふれる
ポルトガル北西部にある港湾都市ポルト。ドウロ川の河口に位置し、川沿いには白壁とオレンジ屋根の家々が並ぶ可愛らしい景観が広がります。また、旧市街・歴史地区には12世紀頃から大航海時代まで、当時の栄華を伝える壮麗な建築物が建ち並び、その美しさと歴史的価値から世界遺産に登録されています。バロック様式のカテドラルをはじめ、ポルトガル1の高さを誇るクレリゴスの塔や、世界で一番美しい書店と称されるレロ・エ・イルマオンなど、街の見どころは尽きません。
芳醇な甘み広がるワイン
ポルトでぜひお試しいただきたいのがポルトガルを代表するワイン「ポートワイン」。ドウロ川上流で栽培された数種類のブドウのみで造られたものであること、決められた熟成場所で最低3年間熟成させることなどの厳しい条件をクリアしたものだけがポートワインとして認められ、ワイン通をも唸らせる苦みの少ない独特の風味と甘みが特徴です。ワイン好きの方は、見学や試飲ができるワイナリーが立ち並ぶドウロ川南岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区もはずせないスポットです。
11世紀ごろから貿易港として栄えたサウサンプトンには、街を守るために城壁が築かれました。現在でも、いたるところで歴史深い街並みや当時の面影を見ることができます。
歴史を感じる街をゆく
タイタニック号が出航した街としても知られるサウサンプトンは、ヨーロッパきっての港町です。貿易で栄えた中世に街を防御するために築かれた城壁は、「バーゲート」と呼ばれ、 今も街の象徴として人びとに親しまれています。もうひとつ、中世の生活を知ることができる「チェダーハウス」も街を代表する歴史的建造物です。当時の生活道具や街の様子を知ることができる博物館として多くの人が訪れています。空に向かって伸びる大きな時計台が特徴の「シーシティ博物館」には、タイタニック号に関する展示が並んでいます。まるでタイムスリップしたかのような世界が広がっています。
謎の巨石建造物
平野にこつぜんと現れる巨大環状列石・ストーンヘンジが作られたのは、紀元前3000年~前1500年ごろ。最大で50トンにもなる 石は約30km離れた場所から運ばれてきており、さらに石が倒れないように高度な技術が用いられていたこともわかってきています。しかし、造られた年代や製造方法は少しずつ解明されつつあるものの、誰が何のために造ったのか、いまだに多くの謎が残されています。神秘的な空間にそびえたつ巨石と残された謎──ストーンヘンジは、多くの人びとを魅了しつづけています。
ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市。雄大なヴェスヴィオ火山を望むナポリ湾の風光明媚な景観は、古くから「ナポリを見てから死ね」と称されるほどの美しさです。
世界有数の美食の街へ
古代ギリシャ時代からの歴史を有するナポリの街。ナポリ湾一帯の美しさに加え、街には歴史を今に伝える遺跡の数々や大聖堂、教会、古城など、見どころがあふれています。紀元前からの歴史と活気あふれる下町情緒が同居する世界遺産の街並みは、訪れる人びとを魅了してやみません。また、ナポリは美食の街としても世界的に有名です。中でもピッツァ・マルゲリータはナポリ発祥といわれており、街には老舗や人気店がたくさん。新鮮なシーフードや地中海特産のトマトをふんだんに使ったナポリ料理も、どうぞお試しください。
世界一美しい海岸線
ナポリの50キロメートルほど南に位置する地中海沿岸の高級リゾート地、アマルフィ。断崖絶壁の海岸に縁どられ、断崖に家々がへばりつくように密集しています。入り組んだ地形が織りなす雄大な景観は、「世界で最も美しい海岸線」と称され、世界遺産にも登録されています。ソレントからサレルノに至る約40キロメートルの海岸線には、切り立つ断崖やカラフルに彩られた民家、そそり立つ塔、崖を通る橋など、見事な眺望が続きます。紺碧の海と色鮮やかな家々、美しい海岸線が織りなす素晴らしい景観をお楽しみください。
古代ローマの世界へ
火山の噴火によって灰と溶岩に埋まった古代都市、ポンペイ遺跡へ。古代ローマ時代の街並みや石組みがそのまま残る保存状態の素晴らしさには、ただただ驚かされるばかりです。碁盤目状に区切られた街には上下水道が整備され、家々を彩ったモザイク画は、絵柄も色彩も当時のままの鮮やかな姿を残しています。当時の姿をそのまま残すポンペイ遺跡を散策すれば、人びとの生活の様子がありありと伝わってきます。古代ローマの栄華をいまに伝える遺跡めぐりは、まるでタイムスリップしたかのような感動的な体験となるでしょう。
南イタリアをめぐる旅
地中海の中央に位置していることから、古来より数々の歴史と文化が交差してきたイタリア南部。このエリアは、ヴェスヴィオ火山と紺碧の海が美しいナポリの街や、「世界一美しい海岸」と称されるアマルフィ海岸、火山灰に埋もれた古代都市ポンペイなど、旅情あふれる魅力的なスポットに恵まれています。また、イタリア南部はグルメの宝庫。新鮮な魚介や地中海の日差しをたっぷり浴びた野菜をふんだんに使ったイタリア料理も楽しみです。ピースボートクルーズでも頻繁に訪れる、南イタリアの寄港地の魅力を紐解きます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-2-
かつてハンザ同盟都市として栄えた、バルト三国・エストニアの首都。当時の面影が強く残る城壁に囲まれた旧市街には、中世の街並みが色褪せることなく息づいています。
中世の街並みを歩く
中世ハンザ都市の歴史を刻むタリンの旧市街は、ヨーロッパ屈指の歴史地区として知られており、世界遺産にも登録されています。入り組んだ石畳の路地に色とりどりの建物が建ち並び、まるで絵本の世界のようなロマンチックな街並みが広がります。トームペアの丘からは、とんがり屋根の塔やカラフルな屋根が可愛らしい旧市街の風景や、彼方に広がるフィンランド湾が一望できるでしょう。13世紀・ドイツ騎士団の時代から、デンマーク時代、帝政ロシア時代、ハンザ時代と、世界史を紐解く街歩きをお楽しみください。
郊外に広がる大自然
国土の半分を深い森林や湿原に覆われたエストニア。そんな大自然を存分に感じられるのが、美しい湿地が広がるラヘマー国立公園です。国立公園に指定されているエリアは、74,000ヘクタール以上にもおよび、豊かな森林や絵画のように美しい湿原、石と砂の海岸など、変化に富んだ自然に恵まれています。園内には、数多くのトレッキングコースが用意されており、自然を満喫することができます。また、かつての荘園領主の邸宅や考古学遺跡なども点在しており、自然のほかに歴史や文化も同時に楽しむことができます。
バルト海の美観都市
世界史の表舞台に登場することは少ないものの、800年以上の歴史に彩られた「バルト三国」。地理的・歴史的共通性からなにかと一括りで捉えられがちですが、それぞれに異なる言語を話し、独自の文化を有しています。バルト三国を構成するラトビア、エストニア、リトアニアの首都はそれぞれが世界遺産に登録されており、絵本のような街並みは私たちを中世の世界へと誘います。美しい建物に重ねられた歴史、そして繊細な技が光る手仕事の数々――ヨーロッパ屈指の美しさを誇る旧市街をめぐる旅へと出掛けます。
[特集記事]秘められた、バルトの輝きを求めて
「美の島」とも呼ばれ、憧れのリゾート地として人気の場所です。美しい景色や名所はもちろん、皇帝ナポレオンの出生地としても知られています。
ナポレオン生誕の地
古くから沿岸諸国の海洋交易の中継地として栄えたコルシカ島。観光の中心となる、アジャクシオは、フランス第一帝政の皇帝となったナポレオン1世の生誕地。街中にはナポレオンゆかりの観光スポットが点在しており、10歳まで過ごした生家は、現在記念館として公開されています。中心部にある「フォッシュ広場」では、4頭のライオンの上に立つナポレオン像が迎えます。中心地周辺では、多くのマルシェが街を賑わせ、コルシカの伝統を受け継いでいます。地中海で獲れるウニやイセエビ、そして山羊や雌羊のチーズは絶品です。
フランスの秘境
島の西海岸にあるスカンドラ自然保護区とジロラッタ湾、ポルト湾を含む一帯は、世界遺産に登録されています。ポルト湾のほとりの「ピアナ」村では、高さ1,200mにも及ぶ「カランケ」と呼ばれる奇岩群が圧巻の景観を作り出しています。赤い花崗岩の断崖絶壁が続き、切り立った崖が海に突き刺さる様子は自然の力強さを感じさせます。そして、ここピアナは「フランスの最も美しい村」にも選ばれており、赤い屋根の可愛らしい民家が奇岩群に寄り添う様子は、ここにしかないフォトジェニックな景観です。
アイルランド共和国の首都であり、人口の3分の1が集まる政治、経済、文化などの中心地。かつてイギリスの統治下にあったため、英国様式の建物も数多く残されています。
クラシカルな雰囲気漂う街
伝統的な美しい街並みのダブリン。中でも、旧市街にあるアイルランドに現存する最古の国立大学「トリニティ・カレッジ」はエリザベス1世が設立したという伝統ある学校です。ここの旧図書館は、「世界でも最大の研究書物を収蔵する図書館」で、20万点もの蔵書が収められており、華麗で荘厳な雰囲気が味わえます。また、アイルランドの国宝で「世界で最も美しい本」とも呼ばれる「ケルズの書」も収められていて、アイルランドの歴史や伝統、文化を垣間見ることができます。
本場の味を楽しむ
パブは、アイルランド文化のひとつといっても大げさではないほど、地元の人びとの生活に欠かせない場所。アルコールを楽しむだけではなく、ティータイムとして、また簡単に食事をする場所として、誰もが気軽に利用しています。ダブリンの中心部にあるテンプル・バー地区は、リフィ川に沿って中世の街並みが保存され、入り組んだ狭い道に沿って数えきれないほどのパブやレストランが軒を連ねます。ここにあるのが、赤と黒のデザインが印象的な「テンプルバー」という老舗のパブ。ギネスビール発祥の地、ダブリンで本場の味を楽しむのも一興です。
[特集記事]歴史とご縁の橋渡し-航海作家が選ぶ歴史航海-
ギリシャ本土より南東へ約200キロメートル、火山活動によって形成された不思議な三日月の島、サントリーニ島。古代都市遺跡やワイナリーなども楽しみな世界有数のリゾート地です。
青と白のコントラスト
真っ青なエーゲ海と、断崖絶壁の上に連なる真っ白な家々のコントラストが美しいサントリーニ島。絶景を求めてたくさんのクルーズ船が訪れる、世界有数のリゾートアイランドです。街の中にはレストランやお店、ドーム型の教会が建ち並び、散策を楽しむことができます。まるで絵はがきの世界の中に迷い込んだかのような風景があちこちに広がり、思わず夢中でシャッターを切ってしまいます。そして、何よりこの街を有名にしているのが夕暮れの美しさ。街を徐々に橙色に染め、エーゲ海に沈んでいく夕日は神秘的です。
謎の大陸の面影を探す
エーゲ海周辺の先史時代の遺跡の中でも、最も保存状態がよいといわれるアクロティリ遺跡。美しいフレスコ画や陶器が数多く出土し、神秘的な雰囲気が漂う古代遺跡からは、古代ギリシャに花開いた文明の栄華とロマンが感じられます。かの哲学者プラトンがこの古代遺跡を前に、一夜にして海に沈んだ大陸アトランティスについて書き記したことにも納得です。また、地中海性気候に恵まれたサントリーニ島は、ワインの産地としても人気です。絶景を望むワイナリー訪問にも期待が高まります。
エーゲ海の恵みを堪能
サントリーニ島は、クルーズ旅行で人気の高いエーゲ海においても屈指の人気を誇る寄港地です。島には大型客船が停泊できる港がないため、沖合に船を停泊し、専用のテンダーボートに乗り替えて上陸します。青と白のコントラストが織りなす美しい街並みはもちろんのこと、エーゲ海の恵みが詰まった本場のギリシャ料理も大きな魅力。旬の素材を生かしたシンプルな味付けは、食欲を大いに刺激します。ふと窓の外を見渡せば、そこには青と白のコントラストが美しい、絵はがきのような絶景が広がります。
[特集記事]青と白のコントラストが美しい、エーゲ海屈指のリゾート地へ
各界のセレブリティを集め、華やかな社交場として700年以上の歴史を持つモナコ。グレース公妃、F1グランプリ、カジノに高級ホテルなど、トピックを聞くだけで胸が躍る人も多いはず。
エレガントなリゾート地で過ごす
世界で2番目に小さな独立国であるモナコは、ヨーロッパ随一の高級リゾート地として長い歴史を持ちます。1956年、ハリウッド女優のグレース・ケリーとモナコの大公の結婚式が執り行われた白亜のモナコ大聖堂や大公宮殿も趣きたっぷりです。また自動車レースの最高峰、F1グランプリの開催地としても有名なモナコ。実際にレースで使用されるモンテカルロ・市街地コースを歩けば、レースでお馴染みの赤白の縁石やヘアピンカーブなど、心躍るポイントに出会える楽しみも。
風光明媚な風景をもとめて
南フランスのコート・ダジュール(紺碧海岸)地方は、風光明媚なリゾート地として知られています。人気の観光地エズ村は、海から切り立った崖の上から見る地中海は例えようのない美しさ。山に隠れるように築かれた村に残る石造りの家々の間を、細い路地が縫うようにはしり、その光景は中世にタイムスリップしたかのよう。夢見心地な時間が過ごせることでしょう。
等身大のモナコに会いに
高級リゾートのイメージが強いモナコですが、もともとは地中海に突き出た岩山の上に築かれた街。今では「モナコ・ヴィル地区」と呼ばれる旧市街は下町の雰囲気にあふれ、中世から続く細い石畳の路地が迷路のように走り、黄色やピンクなどカラフルな建物が並びます。カジュアルなカフェやスナックが買える屋台などもあり、高級路線とは一味違った等身大のモナコが味わえる場所です。また、1215年にジェノバ人が築いた要塞跡に建てられたイタリア・ルネッサンス様式の大公宮殿では、毎日衛兵交替式がおこなわれており、宮殿前の広場からはモナコ港と地中海の美しい風景が堪能できます。
北大西洋へとつながる、ビスケー湾に面したフランス南西部の華やかな港町。歴史的な建物が多く、重厚な街並みが楽しめます。また、ブルゴーニュ地方と並んで世界最高峰の高級ワインを生み出す産地として知られています。
美食も歴史散策も
歴史あるブルス広場を美しく映し出す、水の鏡。ボルドー市内を流れるガロンヌ川沿いで、ボルドー観光に欠かせない場所。夜には、薄く張られた水が鏡のように宮殿や街灯をゆらゆらと反射し、ただただ美しく幻想的な風景です。 ブルス広場からは、「キリスト教聖地巡礼路」の一部として世界遺産に登録されているサン・タンドレ大聖堂やヨーロッパ一広いカンコス広場へも訪れることができます。歩き疲れたら、カフェでひとやすみ。ボルドー名物の「カヌレ」やワインをお楽しみください。
名産ボルドーワイン
ピレネー山脈の谷間を源にして、大西洋へとつながるガロンヌ川。この川が培った豊かな土壌は、ブドウ栽培に適しており、誰もが知るワインの名産地を生み出しました。1905年に制定されたAOCの称号(原産地呼称統制)の制度により、「ブライ」、「マンゴー」、「ポイヤック」、「ぺサック・レオニャン」、「サン・テミリオン」、「サン・テステフ」、「サン・ジュリアン」、「ソーテルヌ」といった、世界に名の知られたAOCワインの生産地が、ボルドーのワイン街道には多数存在します。美しいブドウ畑を眺めながら、本場の味に舌鼓を。
アテネの外港として栄えるピレウスは、国内最大の港であると同時に、地中海でも五指に入る国際港。古き良きアテネの面影を残すプラカ地区の散策も楽しみのひとつです。
文明を象徴する大神殿
紀元前の時代から偉大な芸術や哲学を生み、民主主義発祥の地としても知られるギリシャ。アテネを中心に貴重な古代遺跡が数多く残り、街そのものが歴史博物館ともいわれています。その中でも圧倒的な存在感と知名度を持つのがパルテノン神殿です。アクロポリスの中心に位置し、古代ギリシャ文明の栄光を象徴する神殿は、アテネの守護神である女神アテナを祀るために建てられました。世界中の人びとを魅了し続けるギリシャが誇る、美しき世界遺産の数々をご堪能ください。
古き良きアテネの伝統
アクロポリスの麓に広がる歴史的な街並みが保存されたプラカ地区。細く入り組んだ路地に古い家並みがひしめくように建ち並ぶ旧市街のエリアには、にぎやかな雰囲気が広がっています。近海で獲れた新鮮な魚介類や日差しをたっぷり浴びて育った野菜など旬の素材を活かしたギリシャ料理も、この街の楽しみのひとつです。さまざまな料理にヨーグルトが使われていて、爽やかな味わいが魅力。また、地中海性気候に恵まれたギリシャの土地は、良質なブドウが育つためワインの産地としても人気です。ぜひお土産にどうぞ。
西欧文明発祥の地へ
エーゲ海とイオニア海。ふたつの美しい海にはさまれた、バルカン半島南端の国ギリシャ。西欧文明の源流にも位置付けられる古代ギリシャ文明に彩られたこの地には、在りし日の栄華を伝える壮大な遺跡群、古代都市で花開いた哲学や歴史、数学などの学問や芸術文化、想像力をかきたてる神話の数々など、いまの時代に至るまで人びとを惹きつけ続ける数々の魅力に彩られています。ギリシャ文明の中心地として栄えたアテネ、そして数々の遺跡が残る美しいエーゲ海の島々をめぐる旅へと出掛けます。
[特集記事]歴史と神話の舞台を訪ねて
かつて地中海を制したカタルーニャの都で、古くから独自の文化をもち、著名な画家や建築家を生んだ芸術の街バルセロナ。一番の見どころはアントニ・ガウディの建築群です。
スペイン随一の世界遺産へ
芸術の街バルセロナを象徴する荘厳な大聖堂サグラダ・ファミリアへ。1882年に着工開始して以来、今もなお建設が続いており、ほかに類を見ない独特の景観から世界遺産にも登録されています。建築家アントニ・ガウディは、その生涯を閉じるまですべての時間と情熱をこの教会の建設に捧げました。未完の大聖堂は、ガウディ没後100年にあたる2026年に完成する予定です。綿密に構成された細かな彫刻に彩られた聖堂はさまざまな建築様式が混在しており、その創造性にあふれたつくりには圧倒されるばかりです。
芸術の街で味わうスペイン文化
街の中心であるカタルーニャ広場を起点に、カサ・ミラやグエル公園などのガウディ建築をはじめ、芸術家たちの足どりをたどってみましょう。スペイン南部のアンダルシア地方に伝わるフラメンコ鑑賞もおすすめです。本場スペインで見るフラメンコの鳥肌の立つほどの情熱的な演奏や踊りは、心が揺さぶられるひとときとなることでしょう。また、観光の途中で市場に立ち寄るのも楽しみ。地中海の恵みがたっぷり詰まった海の幸、山の幸をふんだんに使ったカタルーニャ料理も、ぜひ味わいたい絶品グルメです。
モデルニスモ建築をめぐる
19世紀後半、スペイン国内で産業革命をいち早く成し遂げたバルセロナの街では、「モデルニスモ」と呼ばれる芸術・文化運動が興りました。この運動は単なる新しさの追求ではなく、バルセロナが属するカタルーニャ州独自のアイデンティティを模索する取り組みでもありました。アントニ・ガウディを筆頭とする稀代の建築家たちが追い求めた「夢の景色」を、この目で見たい――地中海特有のまばゆい陽射しに彩られた芸術の都で、世界遺産にも登録されるモデルニスモ建築の数々をめぐります。
[特集記事]芸術の都に息づく名建築を訪ねて
イタリア南東部、アドリア海に面したバーリは、世界中から観光客が訪れる商業都市。グルメや街の散策、足を伸ばして世界遺産の観光など見どころに満ちた寄港地です。
ここにしかない特別な景色を
バーリから訪れたいのは、プーリア州に位置する人口1万人ほどの小さな村・アルベロベッロ。ここには、円錐形の屋根と白壁の家が特徴的な「トゥルッリ」が建ち並び、世界でも類のないメルヘンチックな景観から、世界遺産にも登録されています。文化財指定地区のモンティ地区には土産物屋やレストランが軒を連ね、路地の散策にもおすすめです。また、耳たぶの形をした丸いパスタに伝統の青菜とアンチョビをトマトソースで絡めた地元料理”オレッキエッテ”も、この地を訪れたらぜひ味わいたい一品です。
洞窟の町マテーラへ
ブーツの形をしたイタリア半島の、土踏まずの辺りに位置するマテーラ。ここには、11世紀にイスラム教の迫害を受けたトルコ人僧侶たちが凝灰岩に穴を開けて教会や住居を築いた洞窟の街があります。クラヴィーナ渓谷の斜面に沿って建ち並ぶ建物は、見る角度や天気によってさまざまな表情をもち、大いに旅情を誘います。中でも、ドゥオモ広場からの大パノラマや、巨大な岩塊をくり抜いた「サンタ・マリア・デ・イドリス教会」は必見。当時の生活の様子がうかがえる洞窟住居「グロッタの家」も、ぜひ訪れたいスポットです。
南イタリアをめぐる旅
地中海の中央に位置していることから、古来より数々の歴史と文化が交差してきたイタリア南部。このエリアは、ヴェスヴィオ火山と紺碧の海が美しいナポリの街や、「世界一美しい海岸」と称されるアマルフィ海岸、火山灰に埋もれた古代都市ポンペイなど、旅情あふれる魅力的なスポットに恵まれています。また、イタリア南部はグルメの宝庫。新鮮な魚介や地中海の日差しをたっぷり浴びた野菜をふんだんに使ったイタリア料理も楽しみです。ピースボートクルーズでも頻繁に訪れる、南イタリアの寄港地の魅力を紐解きます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-2-
ポルトガルの首都で同国最大の都市。入り組んだ細い路地が続く情緒豊かな街並みから、「7つの丘の街」とも呼ばれます。大航海時代には地中海地域最大の人口を誇りました。
時代を切り拓いた港
大航海時代、インドへの新航路を切り開いたヴァスコ・ダ・ガマがヨーロッパを発ったのが、このリスボン港です。テージョ川のほとりには「発見のモニュメント」が建ち、そこにはエンリケ王子を先頭に船乗りや歴史家、宣教師など、大航海時代を象徴する33名の姿が刻まれています。当時、インドや東南アジアから入ってきた香辛料は、リスボンに集積され、ここからヨーロッパ各地へ運ばれていきました。まさに世界経済の中心都市として繁栄したこの地に降り立てば、大航海時代のロマンがかき立てられるでしょう。
レトロなトラムが行き交う
「7つの丘の街」とも呼ばれ、坂が多い街でおすすめしたいのが、路面電車「トラム」です。細い路地や小高い丘を走る車窓からは、中世ヨーロッパの面影を残す美しい街並みを見ることができます。日が落ちたころ、レストランへ足を運ぶと伝統音楽「ファド」の音色が。地元の人の生活に溶け込んでいる大衆音楽のファドは、ファディスタと呼ばれる歌い手とポルトガルギター、ビオラの演奏で歌われます。船乗りが故郷を想うことを歌ったことが起源という説も。時代は流れながらも大航海時代から受け継がれた文化がいまもなお息づいているようです。
3,000年以上の歴史を有し、ローマやパリなど他の大都市よりも古い西ヨーロッパ最古の都市のひとつとして知られるリスボンの街。古代ローマやイスラムなどの支配下に置かれながら時代を歩んだ街が栄華を極めたのは、大航海時代のこと。リスボンの街には隆盛を誇ったこの時代に築かれた建造物が多く残され、西洋史を語るうえで欠かせない歴史的な見どころにあふれています。また、情緒豊かな港町の雰囲気も、この街の大きな魅力。歴史の変遷にふれる、リスボンの街歩きに出かけます。
[特集記事]大航海時代、はじまりの地へ
ポルトガル本土の西約1,800キロメートル沖、大西洋に浮かぶアゾレナ諸島のひとつサンミゲル島に位置する、諸島経済の中心地です。近年観光地として人気が上昇しています。
歴史ある街並みを歩く
ポンタデルガーダは大航海時代からポルトガルの航海の中継地点として重要な役割を担ってきました。コロニアル様式の歴史的建造物が立ち並ぶ美しい街並みは、当時の生活の様子を今に伝えます。19世紀頃に世界中から集められた植物が展示される植物園や繊細で美しいアーチ門「ポスタル・デ・シダーデ」に代表される、この地域独特の建築様式を眺めながらの街歩きは飽きることがありません。ランチには、酪農が盛んな地元のチーズとポルトガル産ワインをぜひご堪能ください。
豊かな自然の残る島
亜熱帯に位置するサンミゲル島の豊かな自然も見どころのひとつ。島の北側をドライブしていけばクレーターに温泉が湧くフルナスの谷があり、島の西部に足をのばせば、7つの街が沈んでできたといわれる神秘的なカルデラ湖で知られるセッテ・シダーデスがあります。「火」の湖と名付けられた幅約2キロメートルに渡る美しい湖などもあり、決して大きな島ではないですが、火山によって生まれた数々のカルデラ湖をはじめ、雄大な景色を楽しむことができます。
ハンザ同盟の中核都市として栄華を極めたブルージュの外港。約16キロメートル離れたブルージュには、中世にタイムスリップしたかのような街並みが広がります。
水の都ブルージュへ
無数の運河がはりめぐされ、50以上の橋が架かっているブルージュの街は、時に「北のヴェネツィア」とも称される水の都です。階段状の切妻屋根が印象的なギルドハウスや高さ88メートルの鐘楼、ブルージュの建物の中で最も古い歴史を持つ市庁舎に囲まれたマルクト広場を訪れれば、まるで中世に迷い込んだかのような雰囲気が味わえます。広場の中でひと際目立つ鐘楼は、ブルージュの街を象徴する存在。47個もの鐘が組み込まれたカリヨン(組み鐘)は、ヨーロッパでも屈指の音色を響かせます。
花の都ゲントを歩く
中世の時代にタペストリーをはじめとする繊維業で発展したゲントの街。当時はフランスのパリに次ぐ大都市として栄華を極めました。街には富を象徴する豪華な建物が軒を連ね、数多くの美術品が生まれたことから「花の都」とも称されます。街の中心を流れるレイエ川沿いには、中世の面影を色濃く残すフォトジェニックなスポットがいっぱい。聖ミヒエル教会に由来する聖ミヒエル橋や、かつて貿易が盛んに行われていたグラスレイと呼ばれるエリアにはカフェやレストランなどが並び、市民の憩いの場となっています。
ベルギーの古都をめぐる
中世後期、バルト海や北海を中心に栄えたハンザ同盟。ベルギー北部のフランドル地方は毛織物の産地として発展し、特にブルージュの街にはハンザ同盟の四大外地商館のひとつが置かれるなど、交易の拠点として重要な役割を果たしました。 船が寄港するのは、「海に架かる橋」を意味する港町ゼーブルージュ。この街を起点に、フランドル地方の中心都市ブルージュや古都ゲントを訪れ、ハンザ同盟の栄華を今に伝える世界遺産の街並みを散策します。ベルギーを代表する味覚である、チョコレートとの出会いも楽しみです。
[特集記事]歴史を刻むベルギーの古都を訪ねて
全長135キロメートルにわたる堤防「アムステルダムのディフェンス・ライン」に守られた、オランダの首都。運河に沿うように、中世から続く美しい街並みが広がります。
世界屈指のアートにふれる
オランダ最大の都市アムステルダムは、世界一美術館の密度が高いことから、世界有数のアートの街として知られています。国立美術館では、オランダを代表する画家レンブラントやフェルメールの作品を見ることができ、さらにオランダ出身の画家、ゴッホの作品に特化したゴッホミュージアムには、かの有名な「自画像」や「ひまわり」など、貴重な芸術作品も多く展示されています。石畳とレンガで建てられた街中を歩けば、中世からの建物と現代風な建物が同居する新しい「芸術の街」の一面を感じられるはずです。
受け継がれる運河の街
約90もの島々の間にかかる1,500もの橋。アムステルダムは、緩やかにながれる運河の街です。その美しい景観から、2010年に世界遺産に登録されました。17世紀前半のオランダ・ルネサンス様式の建築物が立ち並ぶ街並みの散策には、運河クルーズを使った観光がおすすめ。街中を網目状に走る運河は、市民の足としても使われ、アムステルダムならでは交通手段です。世界屈指のチーズ大国としても知られるオランダでは、チーズ専門店でのお買い物も楽しみ。赤や黄色の”ろう”で表面をコーティングされた種類豊富なチーズが、ショーウィンドウにずらりと並んでいます。
いにしえのローマ帝国の首都であり、「永遠の都」と称されるローマへ。歴史都市で、偉大な文化遺産の数々と出会います。その壮大さと歴史の深さは一見の価値ありの寄港地です。
「永遠の都」ローマ
チビタベッキアから電車で1時間ほど走ると、「永遠の都」ローマに到着です。世界遺産「ローマ歴史地区」には偉大な帝国の遺跡がひしめいています。まずは、円形闘技場「コロッセオ」へ。4階建ての客席からは、かつての猛獣の檻や大掛かりな舞台装置などの地下施設も見ることができます。映画「ローマの休日」の舞台にもなったスペイン広場やトレヴィの泉も必ず訪れたい場所。スペイン広場では、ぜひ大階段へ。現在は、飲食や座ることはできませんが、階段から眺める景色は感動的です。トレヴィの泉では、願いがかなうようにコインを後ろ向きに投げ入れることをお忘れなく!
世界一小さな国
世界一小さな国であり、カトリックの総本山として知られる”ヴァチカン市国”は、国全体が世界遺産に登録されています。ローマの街の中にあり、出入国は原則的に自由なので、ローマ観光がてら訪れることができます。「サン・ピエトロ広場」とつながる、サン・ピエトロ大聖堂内部の美しさは圧巻。優美な彫刻に彩られたヴァチカン宮殿では、歴代の法王が世界中から集めた至宝の並ぶ美術館をはじめ、システィーナ礼拝堂の1508年から4年をかけて描かれたミケランジェロの天井画など、見どころ満載です。
イタリアの栄華にふれる
古代ローマ時代の中心地として栄えた首都のローマや、トスカーナ地方の美しき古都フィレンツェ、イタリア南部に浮かぶシチリア島など、数多くの名所に彩られた国・イタリア。世界遺産の登録数は55件と世界最多を誇り、ピースボートクルーズで訪れるヨーロッパの寄港地においても、特に人気の高い場所のひとつです。紀元前からの歴史を誇る首都ローマやイタリア・ルネッサンスの中心地となったフィレンツェを擁するトスカーナ地方など、歴史と芸術に彩られたイタリア中部をめぐる旅へと出かけます。
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スペイン自治州のひとつバスク地方は、古来よりバスク語を話すバスク人が暮らし、スペインの中央部とは異なる独自の文化が紡がれてきた魅力的な土地です。
世界遺産ビスカヤ橋
スペイン北部、ビスケー湾に面した港町ビルバオ。かつては多くの輸送船が港とビルバオ川を行き来していました。この川に架かるビルバオ橋は、1893年に開通した世界初の運搬橋です。対岸に行くためにワイヤーで吊られたゴンドラで車や人を運ぶという世界でも珍しい吊り橋は、2006年に世界遺産に登録されました。ゴンドラに乗って水面を移動するほか、地上50メートルの位置にある鉄橋の上を歩いて渡ることもできます。鉄橋の上からは、ビルバオ中心地からビスケー湾を望む大パノラマの絶景を目にすることができます。
バスクに平和を
スペインで長らく続いたフランコ独裁政権の時代、バスク地方は自治権を奪われ、文化の継承や母語使用を禁じられました。スペイン内戦時、ナチスによる人類史上初の都市無差別空爆により廃墟となったゲルニカの街は、その象徴です。街にはピカソが描いた『ゲルニカ』の壁画レプリカや平和博物館、バスクの民主政治と独立のシンボル「ゲルニカの木」などがあり、その苦難の歴史は世代を越えて語り継がれています。
街を歩けば映画のシーンそのままの美しくかわいらしい街並みが続きます。落ち着いた時間が流れる情緒あふれる街を存分にご堪能ください。世界遺産モン・サン・ミシェルへも訪れることができます。
映画の世界へ
シェルブールはゆったりとした時間が流れるフランス北西部の街です。劇場や教会など、映画「シェルブールの雨傘」が撮影された当時のまま残っていて、まるで映画の世界に迷い込んだかのような気分に。かわいらしい家やお店が並ぶ通りを歩いたり、ラヴァレ城や公園でのんびりとした時間を過ごすのもおすすめです。そのほか、聖トリニティ・バジリカ聖堂やルル要塞など、長い歴史を感じる建物群も残っています。一度訪れると離れがたくなる不思議な魅力のある街です。
ノルマンディー地方の食
市場にはタコやイカなどの魚介類が並び、これぞ港町という活気ある光景が広がっています。レストランでは新鮮な魚介類を使った一品をぜひご賞味ください。フランス北西部の郷土料理である「ガレット」の注文もお忘れなく!本場の味をご堪能ください。また、ノルマンディー地方の郊外へ訪れるオプショナルツアーでは、りんごを発酵させた果実酒シードルの工房を訪れるものも。シードルはアルコール度数が低く飲みやすいのが特徴です。もちろんお土産にもおすすめ。その土地ならではの名産品を存分にお楽しみください。
年間を通じてのその気候の温暖さから「常春の楽園」と呼ばれるカナリア諸島。美しい風紋を持つ大砂丘や山でのトレッキングなど自然の魅力がいっぱいです。
多彩な魅力の島
7つの島からなるカナリア諸島の中で、2番目に人口が多いグラン・カナリア島は、海あり山あり砂丘ありとさまざまな景観が楽しめます。 見どころのひとつ、「マスパロマス砂丘」はは海岸に沿って広がっているので、砂丘からどこまでも続く真っ青な海が望めます。この砂丘の砂は、対岸にあたるモロッコのサハラ砂漠の砂が風で運ばれ生まれたものなんだそう。岩山に緑が広がる自然公園のトレッキングや、伝統的なカナリア建築の家が並ぶ旧市街や大聖堂を散策など、グラン・カナリア島の魅力は尽きません。
独自の文化を学ぶ
国こそスペインなれど、地理的にはアフリカにほど近く、古くから大西洋をはさんで南米とも交流のあった土地とあって、カナリア諸島では独自の文化が作り上げられてきました。カナリア文化体験では、カラフルな民族衣装を着てカナリアダンスを踊ったり、食事も伝統グルメを楽しんだり。名物のピリッと辛いモホソースを、皮付きのジャガイモを使った「パパス・アルガーダス」にかけて食べるのがこの土地ならでは。美しい景色はもちろん、文化や食事を楽しむのも旅の醍醐味です。
「大西洋のハワイ」を訪ねて
ヨーロッパ諸国の間で、バカンスの行き先として高い人気を誇るカナリア諸島。構成する8つの島々はスペインに属しているものの、地理的にはアフリカ大陸の近くに位置しています。日本ではあまり馴染みのない旅先ですが、カナリア諸島はその温暖な気候と自然や文化の豊かさから「大西洋のハワイ」と呼ばれる、魅力に富んだエリア。「世界一周クルーズに参加しなければ、きっと知ることも、訪れることもなかったと思う。でも、来てよかった」という声も多い、カナリア諸島をめぐる旅へと出掛けます。
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地中海東部に浮かぶキプロス島の南部「キプロス共和国」における商業の中心地であり、海岸線沿いにはホテルが立ち並ぶリゾート地。ワインの産地としても知られています。
古都パフォスを訪ねて
碧い海に囲まれたキプロス島の南西部に位置する、古代ギリシャの面影を色濃く残す街パフォス。ここは紀元前2世紀から紀元4世紀にかけてキプロスの首都として栄えた古都で、1980年に世界遺産に登録されました。美しいモザイク画があることで知られるディオニソスの館や広大な敷地に無数の王族の墓が発見された遺跡など、街には当時の文化を知ることができる貴重な文化財が残されています。他にも、愛と美の女神アフロディテ(ビーナス)が生まれたとされる場所など、数多くの貴重な文化財が保存されています。
ワインの村オモドスへ
5000年以上にも及ぶワインの歴史を有し「ワインの発祥の地」ともいわれるキプロスは、ワインづくりが盛んな土地です。地理や土壌がワインづくりに適しているのはもちろんのこと、世界的にも希少な古代種のブドウが残っており、キプロス古代ワインの製造法を現代に受け継ぐワイナリーがあるほど。リマソールの郊外、標高約800メートルの丘の斜面に位置する小さな村オモドス村も、古くからワインの生産がおこなわれている場所のひとつです。小さな村なので、修道院や土産物屋をゆっくり散策するのもオススメです。
ヨーロッパ有数のリゾート地として知られる、地中海の中央に浮かぶ島国マルタ。16世紀に築かれた美しくも堅牢な要塞都市バレッタは、数々の歴史をいまに伝えています。
ハチミツ色に輝く街へ
古くからさまざまな民族や宗教の影響を受け、文明の十字路と呼ぶにふさわしい幾多の歴史物語を経験してきたマルタ島。バレッタは、16世紀にオスマン帝国の侵攻を防いだ聖ヨハネ騎士団長ジャン・ド・ヴァレットによって築かれた城塞都市です。「マルタストーン」と呼ばれる独特の黄色がかった石灰岩で築かれた堅牢な街並みは、世界遺産にも登録されています。趣たっぷりの路地を散策すれば、この街が受け継ぐ歴史とロマンを存分に感じられるでしょう。ハチミツ色の美しい旧市街が迎える入港シーンにもご注目ください。
中世のロマンにふれる
12世紀ころよりキリスト教の聖地巡礼の守護を司った聖ヨハネ騎士団が、現在の「マルタ騎士団」となりました。バレッタのシンボルともいうべき聖ヨハネ大聖堂は、騎士団ゆかりの地としても知られます。外観からは想像できない金箔が施された豪華な内装、そして一面に描かれた壮大な天井絵は圧巻です。マルタ騎士団とゆかりの深いもうひとつの建物が、騎士団長の宮殿です。ここは聖ヨハネ騎士団の中枢で、騎士団の公邸として用いられました。甲冑やタペストリー、絵画など、美術館さながらの調度品には目を奪われます。
絶景に彩られた入港の風景
地中海の上に浮ぶ、城塞都市バレッタ。さまざまな民族や宗教が交差したことから「文明の十字路」と称される世界遺産の旧市街には、数多くの歴史的建造物が残されています。独特のハチミツ色をした石灰岩で築かれた街並みと、紺碧の地中海が織りなすコントラストは唯一無二。これほど美しい景観が船の入港を迎えてくれるのは、世界一周クルーズの数ある寄港地においてもバレッタだけかもしれません。まるで中世へとタイムスリップしたかのような風景に包まれながら、船はバレッタへと入港します。
[特集記事]ハチミツ色に輝く美しい世界遺産の街へ
イタリア中部トスカーナ地方を代表する港湾都市リヴォルノ。ピサの街、フィレンツェ、古都シエナ、サン・ジミニャーノなどの美しき各都市への玄関口です。
ルネサンス原点の街
リグリア海に面する港街リヴォルノは、華やかなルネサンスの街への海の玄関口です。まずは、街全体が世界遺産「フィレンツェ歴史地区」として登録されている「花の都」フィレンツェへ。その中心にそびえ立つのが、テラコッタ色の巨大なドーム型天井が印象的な「ドゥオーモ」です。ドゥオーモの天井に描かれた、旧約聖書の「最後の審判」をモチーフにしたフレスコ画は、息を呑む美しさ。さらに上ると、見晴台からフィレンツェの街をパノラマビューで堪能することができます。「屋根のない美術館」とも称される調和のとれた街並みは、ひとつの芸術作品のようです。
奇跡と芸術の地へ
天才物理学者ガリレオ・ガリレイの故郷としても知られるピサの街。11〜13世紀にはヴェネツィア、ジェノバ、アマルフィと並び地中海商業圏で権勢を誇る海洋共和国のひとつでした。そのピサを有名にしたのは、世界七不思議にも数えられる「ピサの斜塔」です。実際に見ると、建っているのが不思議なほど大きく傾いていることがわかります。ほかにも「ピサの宝石箱」と呼ばれる洗礼堂や世界遺産「ピサのドゥオーモ広場」など魅力的な建築物がたくさんあります。
イタリアの栄華にふれる
古代ローマ時代の中心地として栄えた首都のローマや、トスカーナ地方の美しき古都フィレンツェ、イタリア南部に浮かぶシチリア島など、数多くの名所に彩られた国・イタリア。世界遺産の登録数は55件と世界最多を誇り、ピースボートクルーズで訪れるヨーロッパの寄港地においても、特に人気の高い場所のひとつです。紀元前からの歴史を誇る首都ローマやイタリア・ルネッサンスの中心地となったフィレンツェを擁するトスカーナ地方など、歴史と芸術に彩られたイタリア中部をめぐる旅へと出かけます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-1-
イベリア半島にある英国の海外領土ジブラルタル。スペインと国境を接し、ジブラルタル海峡を挟んでアフリカ大陸、東は地中海、西はジブラルタル湾に挟まれた海の要所です。
シンボルの岩山へ
街から真っ先に目につく、ターリクの山。この岩山は、「ザ・ロック」と呼ばれ、ジブラルタルのシンボルとなっています。標高約430メートルの頂上からは、晴れれば海峡の向こうにアフリカ大陸を望むことができます。頂上へはハイキングコースが何本も整備されているほかロープーウェイも開通していて、ジブラルタル最大の観光スポットになっています。ザ・ロックの最南端は、「ヨーロッパ・ポイント」と呼ばれ、その陸地は波間から顔を出す岩を最後に、ヨーロッパ最果ての地を示しています。
ジブラルタルの歴史
地中海の出入り口を抑える戦略的要衝の地として、軍事上・海上交通上の要所であった「地中海の鍵」ジブラルタル。長い歴史の中で、さまざまな国がこの地をめぐり争ってきました。そのため、街にはかつてこの地を制圧した国の影響が色濃く見られます。モスクや教会が建ち、スペイン系住民が多い中で英国風のパブやカフェがあちこちにある様子は、モザイク社会そのもの。また、島には幾重にも伸びるトンネルなどの史跡があるほか、現在でも軍事基地が置かれたまま。長きにわたる領土問題を垣間見る機会となるでしょう。
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