2024
05.03
飛行機?クルーズ船?イースター島への行き方と観光情報を紹介

飛行機?クルーズ船?イースター島への行き方と観光情報を紹介

クルーズガイド


神秘的なモアイ像で知られる謎多きパワースポット、イースター島は、世界から隔絶された絶海の孤島としても知られています。
本記事ではイースター島への行き方について、飛行機かクルーズ船で訪問する方法をご紹介いたします。
イースター島の概要や観光情報もご紹介いたしますので、イースター島への旅が気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

イースター島への行き方には主に3つの選択肢がありますが、いずれも多くの時間を移動に費やすでしょう。
しかし行き方が限られているからこそ、イースター島へ到着した際の喜びや感動を一層深めてくれるといえます。

飛行機で行く タヒチ経由

まず挙げられるのが「エア タヒチ ヌイ」を利用して、タヒチ経由でイースター島に向かう方法です。
「エア タヒチ ヌイ」は成田空港から週2回の直行便をタヒチ・パペーテ向けに就航しているため、日本からの出発便の中では利便性が高いといえます。

ただし「エア タヒチ ヌイ」は2024年5月8日から10月26日の間は運休する予定とのことです(2024年5月時点)。
日本発の飛行機が長期間運航しない可能性も考えられますので、タヒチ経由でイースター島へ行く際には、最新のフライトスケジュールを「エア タヒチ ヌイ」に確認しましょう。
さらにタヒチ・パペーテからイースター島へ向かう便は「エア タヒチ ヌイ」と「ラタム航空」で運行していますが、週1便と少ないことも念頭に置かなければなりません。

飛行機で行く サンディアゴ経由

もう1つの選択肢として、ロサンゼルスまたはシドニーなどを経由したあと、チリの首都サンティアゴから出発する方法があります。その際に利用する航空会社はチリのサンディアゴを拠点とする「ラタム航空」です。
サンティアゴからイースター島へは毎日1~2便程度あり、タヒチ経由よりも多くの便が運航されています。

ただしロサンゼルスやシドニーからサンティアゴまで少なくとも2回の乗り継ぎが必要であるほか、フライトスケジュールによっては、全体の移動時間が30〜50時間以上に及ぶことを考慮しなければなりません。

クルーズで行く

最後に、クルーズでイースター島に行く方法をご紹介します。クルーズでイースター島へ向かう際は、他の就航地を巡ったうえでの到着が一般的です。
上陸を予定しているプランの場合、大型客船は直接イースター島に停泊できないため、近くにアンカーを下ろし、テンダーボートで上陸します。

クルーズで向かう場合、船内にレストランや客室が完備されているため、食事や宿の心配がなく、重い荷物を持ち運ぶ必要もありません。
加えて船内には日本語を話す医師が常駐しており、万が一の体調不良の際も相談しやすい環境がそろっているため安心です。

さらにクルーズ船は、国際交流の場にもなります。地元の人々との文化交流や伝統的なボディペインティングなど、寄港地ならではの体験もできます。
ピースボートのツアーでは、タイミング次第ではイースター島に暮らすラパ・ヌイの島民が、音楽やダンスパフォーマンスを披露してくれることもあります。

イースター島はどんな島?

モアイ像で知られるイースター島はチリ領の島で、北海道の利尻島とほぼ同じくらいの大きさです。イースター島の半径約2,000キロメートルに、他の島がほとんど見られないことから「絶海の孤島」とも呼ばれています。

島自体は海底火山が噴出したマグマによって形成された火山島で、海岸線は断崖絶壁や岩場が特徴です。また周囲の海は急激に深くなっている点から、海の色はタヒチなどよりも深い群青色をしています。

イースター島の気候

イースター島の気候は海洋性亜熱帯気候に分類され、年間を通じて温暖で湿度が高い点が特徴です。加えて日差しと風が強いため、観光時には日焼け止めや着脱しやすい上着が欠かせません。

乾季は11月から4月まで続き、特に1月から2月は観光シーズンにあたります。反対に、5月から10月は雨季で観光としてはオフシーズンとされています。

また島の天気は変化しやすいため、雨が突然降り出すことも。雨具も日焼け止めや上着同様に必需品ですが、強風で傘が折れることもあるため、傘よりもレインコートの持参がおすすめです。

イースター島の言語

チリからの移民や政策の影響から、イースター島では公用語としてスペイン語が話されています。一方で、島固有の言語であるラパ・ヌイ語も広く話されているようです。
またホテルやレストランといった島内の観光地では英語も通じるため、言語面での不便は少ないといえます。

イースター島の歴史

イースター島の歴史は約900年前、ポリネシア系の先住民がこの島に初めてやってきたことから始まったとされています。やがて人口は数千人に膨れ上がり、彼らの祖先を表すモアイ像の建造が始まったのだとか。
先住民の高度な文明は、天然資源の枯渇と住民間の内部抗争が原因で衰退したとされていましたが、近年では、彼らが協調的かつ高度な社会を形成していたという説も提示されています。

島内に鎮座するモアイ像は、現在1,000体ほど。モアイ像の中には小さなものから、最大90トン、高さ20メートルにも及ぶものもありますが、詳しい建造目的・方法などに多くの謎が残っています。

イースター島の一部が、ラパ・ヌイ国立公園として1995年に世界遺産に登録されました。現在では観光産業が主な経済活動となっていますが、一方で産業の発展や人口増加などに伴う環境問題も生じています。

イースター島の観光情報

イースター島観光最大のハイライトは、なんといっても謎に包まれた神秘的なモアイ像でしょう。島の隅々に静かに佇むモアイ像は、訪れる人々にとって忘れがたい光景となるはずです。

イースター島の入島前には厳格な植物検疫などの手続きが必要で、事前の情報収集と準備・対応が欠かせません。
観光情報と併せて入島時の詳細について申し込み先のツアー会社やクルーズ会社へ確認し、後悔のない旅にしましょう。

ラノ・ララク

ラノ・ララクは、イースター島のモアイ像の「生誕地」ともいえる場所です。かつてラノ・ララクにはモアイ像の製造工場があったとされており、胸のあたりまで土に埋もれた像や、岩から彫り出される途中の姿の像が見られます。

島で唯一の、座ったモアイ像「モアイ・トゥク・トゥリ」も、ラノ・ララクで出合えます。また周囲を一周すると、山から見えるトンガリキの15体のモアイ像や美しいカルデラ湖、広がる海の眺望など、ラノ・ララクでしか見られない景色が楽しめるため、おすすめです。

アフ・トンガリキ

アフ・トンガリキでは、幅100メートルの祭壇に並ぶ15体の巨大なモアイ像が見られます。中には、高さが5メートルを超えるモアイ像を発見できます。
一列に並ぶモアイ像の神秘的な姿に、多くの訪問者が心を奪われるでしょう。

何世紀にもわたり破壊され、再建されたという歴史を持つアフ・トンガリキの祭壇は、当時の精神と文化を今に伝える「歴史の交差点」ともいえるでしょう。

アフ・アキビ

イースター島の中心近くに位置するアフ・アキビでは、7体のモアイ像が一列に海を見つめて立っています。
アフ・アキビのモアイ像は、島の伝説に登場する7人の使者や王子を象徴するという説のほか、天文学的に配慮された配置である説もあるそうです。

特に春分や秋分の日には、7体のモアイ像が見つめる方向に太陽が沈み、私たちに忘れがたい光景を焼き付けるでしょう。

ハンガ・ロア村

島民の大半が暮らしているハンガ・ロア村は、イースター島で最も賑やかな場所です。モアイ像への観光拠点としても知られているため、多くのホテルや民宿が集まっています。
観光の拠点というだけあり、クルーズ船から出発するテンダーボートの上陸点もここに設定されていることが一般的です。
また村から徒歩圏内にある「タハイ儀式村」からは、紺碧の海を背景に壮大な夕日を眺められます。

オロンゴ岬

オロンゴ岬は、イースター島に残る「鳥人伝説」の舞台となる地です。伝説によると、戦士たちは岬の先端から海へ飛び込み、近くのモトゥ・ヌイ島からアジサシ(カモメ)の卵を持ち帰る競争を行ったそうです。
その年にアジサシが産んだ卵を最初に持ち帰った者が1年間、島の首長である「鳥人」になるとされています。
そんなオロンゴ岬では、17世紀の住居跡や鳥人の姿が彫り込まれた岩が今でも残っており、古代の人々の生活や文化を今に伝えています。

またオロンゴ岬からは、壮大なラノ・カウ火山のクレーターも一望でき、訪れる人々に自然の神秘や豊かさを感じさせてくれるでしょう。

【2025年】イースター島へ行くクルーズプラン紹介

2025年にピースボートクルーズが提供する地球一周の船旅「Voyage121」と「Voyage122」では、今回ご紹介したイースター島への寄港が予定されています。

ご紹介するプランは上陸できるプランではありませんが、過去のクルーズでは、現地の博物館訪問や学校訪問など、地元の人々との交流を通じて島の「いま」に触れられるオプショナルツアーが開催されています。入島料などイースター島へ訪問するための費用はオプショナルツアーの代金に含まれていますので、ご自身での手配は必要ありません。

いずれのプランも朝にイースター島近海へ到着し、夜には出航する予定ですが、限られた時間でもイースター島の神秘的な風景と文化は、私たちに印象的な思い出を残すでしょう。

地球一周の船旅 2025年8月 Voyage121

2025年8月出航予定のピースボートクルーズ「Voyage121」では、世界に点在する壮大な自然と世界遺産の街並みを中心にした旅が楽しめます。
地中海の美しい風景から始まり、ニューヨークと中南米を経由して、南太平洋に浮かぶイースター島へといざないます。

Voyage121」では、旅の後半である2025年11月7日にイースター島近海に到着予定です。旅の後半にイースター島へ寄港するため、日本へ戻ってからもイースター島の感動的な風景が記憶に強く刻まれるでしょう。

地球一周の船旅 2025年12月 Voyage122

2025年12月出航予定のピースボートクルーズ「Voyage122」はホノルルから始まり、南太平洋の島々を経て、南米やアフリカへと続く東周り航路をたどります。イースター島への訪問は、旅の前半である2026年1月11日の予定です。
イースター島訪問後は、世界遺産のマチュピチュ遺跡やナスカの地上絵といった南米の古代文明を巡る旅が待っています。
謎に満ちた地を訪問するというなかなか味わえない体験が待っているため、心躍る体験を求める方にとっては、忘れられない船旅となるでしょう。