02.20

「アドリア海の真珠」ドブロブニクってどんな街?世界遺産の城壁都市への行き方
「アドリア海の真珠」と称されるクロアチアの港町、ドブロブニク。オレンジ色の屋根が並ぶ美しい旧市街は、アドリア海の青と、山々の緑と調和し、中世の面影を色濃く残しています。
本記事では、ドブロブニクの魅力やおすすめ観光スポット/ベストシーズン、さらに日本からのアクセス方法をご紹介。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ドブロブニクはどんな街?
クロアチア南部のアドリア海沿岸に面した美しい街、ドブロブニク。標高412メートルのスルジ山の頂上から見下ろすと、青い海とオレンジの屋根、山の緑が織りなす色ざやかな景色が広がります。その絶景は中世から「アドリア海の真珠」と称され、旧市街はユネスコ世界遺産にも登録(1979年)されています。
街の一部分は城壁に囲まれ、プラツァ通りやフランシスコ会修道院など歴史的な建物が点在。歴史ある景観も楽しめます。
食文化も魅力的で、新鮮なシーフードを使った地中海料理や紀元前から続くブドウ栽培とワイン造りの歴史があるクロアチアワインがあります。

ドブロブニクの歴史
7世紀頃、スラブ人の襲撃から逃れたラテン人が当時は岩場だったドブロブニクに定住したことから始まりました。その後、スラブ人は対岸に住み、海を挟んで暮らしていました。12世紀頃に海が埋め立てられ、2つの民族が1つの街で共存し、発展を遂げました。
13世紀には、アドリア海航路の重要な拠点として交易が盛んになります。港には各国の商船が集まり、街は商人や船乗りで賑わいました。
13~16世紀にかけて、周囲の列強な国々からの干渉から守るため、城壁と要塞を拡張と強化しました。独自の共和性を維持していましたが、17世紀(1667年)の大地震で壊滅的な被害を受けてしまいます。その後、人々の力で復興を遂げ、数百年に渡り街は守られ続けました。
しかし19世紀(1991年)のユーゴスラビア内戦で多くの建物が破壊されてしまいます。その影響で旧市街はユネスコの危機遺産リストに登録されました。内戦が終わり、街が復興したことより1998年にリストから除外されました。
現在、ドブロブニクはその美しい街並みと歴史的遺産を保ちながら、観光スポットとして栄えています。
ドブロブニクの基本情報
GoogleMap: Dubrovnik
ここではドブロブニクの基本情報を見ていきましょう。
面積 | 約21.35平方キロメートル(東京都多摩市と同程度) |
人口 | 約4.2万人 |
言語 | クロアチア語(公用語):英語とドイツ語 |
通貨 | ユーロ:EUR(2023.1月〜/以前はクロアチアクーナ) |
為替レート | 1ユーロ:1.04米ドル(2025.2月時点) |
物価 | 日本の2倍程:水500ml(約300円) |
時差 | UTC+1、JST-8(日本-8時間) |
平均気温 | 暑い時期(6〜9月):最高平均26℃、最低平均20℃ 寒い時期(11月〜3月):最高平均15℃、最低平均7℃ |
観光ベストシーズン | 4~10月 |
国 | クロアチア |
国旗 |
ドブロブニクはジブリ映画のモデルになった?
ジブリ映画のモデルになったと公式に認められているわけではありませんが、いくつかのシーンに似ていると話題になっています。
『「魔女の宅急便」のキキがほうきで空を飛んでいるシーン』や『「紅の豚」でポルコが深紅の飛行艇で飛んでいるシーン』などがアドリア海の雰囲気やドブロブニクの街並みに似ているのです。
城壁に囲まれた街並みやオレンジ色の屋根、青い海とのコントラストが、ジブリ作品の世界観と共通する点が多いため、モデルの1つとして噂されることが多いのではないでしょうか。
ドブロブニクの主な観光スポット
ドブロブニクは観光するのも楽しい街です。主なスポット3つを紹介します。
グンドリッチ広場|朝市の開催場所
グンドリッチ広場は、ドブロブニク旧市街にある活気あふれる朝市の開催地です。毎朝、新鮮な果物や野菜、自家製のハムやオリーブオイル、ハチミツなどが並び、地元の人々や観光客で賑わいます。
広場の中心には、クロアチアの詩人イヴァン・グンドリッチの銅像が立ち、歴史的な雰囲気も堪能できます。朝市は午前中に終了するため、訪れるなら早い時間帯が良いでしょう。ドブロブニクのローカルな魅力を感じられるスポットです。
ドブロブニク城壁|旧市街を囲む歴史的建造物
ドブロブニク城壁は、旧市街を囲む全長約2kmの城壁です。起源は8世紀頃から始まったとされ、13世紀から16世紀にかけて拡張・強化されました。城壁の上を歩くことができ、青いアドリア海とオレンジ色の屋根が広がるきれいなコントラストを堪能できます。とくに、ミンチェタ要塞やボカール要塞からの眺めは絶景といえるでしょう。
プラツァ通り|旧市街のメインストリート
ドブロブニク旧市街の中心をはしるメインストリートであるプラツァ通り(ストラドゥン通りとも呼ばれる)は、大理石で舗装された美しい道です。カフェやレストラン、お土産店が立ち並び、多くの人々で賑わっています。
ピレ門から入り、端のルジャ広場には時計塔があります。見どころもたくさんで街歩きにもぴったりです。
ドブロブニクのベストシーズン
観光のベストシーズンは4〜10月でしょう。天気が安定しやすく暖かい日も多いです。
その中でもおすすめなのが秋(9月〜10月)です。夏の暑さが和らぎ、最高気温は 18〜25℃ 程度。海水温もまだ温かく、海に入ることもできます。夏のピークに比べて観光客が減るため、人気スポットもゆったりと楽しめるのが魅力です。また、ワインや地元の食材が美味しい季節でもあります。
ドブロブニクへの行き方
ドブロブニクへ行くには、飛行機もしくはクルーズです。
飛行機の場合、日本からの直行便はありませんので乗り継ぎ便になります。ヨーロッパの主要都市で乗り継ぎ、ドブロブニク空港(DBV)へ向かいます。
主な経由地は以下の通りです。
- イスタンブール:トルコ(ターキッシュエアラインズ)
- フランクフルト:ドイツ(ルフトハンザ航空)
- ワルシャワ:ポーランド(ポーランド航空)
- ヘルシンキ:フィンランド(フィンエアー)
総飛行時間は16時間ほどですが空港での乗り継ぎに時間がかかります。所要時間は約20〜25時間くらいを考えておくと良いでしょう。
一方、クルーズで行く場合は船内の客室で過ごしていれば、それぞれの目的地に到着します。「移動」ではなく「生活」をしていれば良いのです。
地球一周の船旅クルーズを利用すると、寄港地のひとつにドブロブニクが含まれているので、このクルーズに乗船すれば行くことが可能です。
【2026年】ドブロブニクに寄港するクルーズプラン紹介
最後に、ドブロブニクに滞在するクルーズプランをご紹介します。
地球一周の船旅 2026年8月 Voyage124
ドブロブニクには観光のベストシーズンである9月に寄港します。ドブロブニク以外にも、文化と芸術を堪能できる都市・バルセロナ(スペイン)、美しき港町・バーリ(イタリア)、古き良きを感じる街・ダナン(ベトナム)、世界遺産の宝庫・ポートサイド(エジプト)など、地中海・中南米・南太平洋を巡る、世界各地の街並みと古代都市が堪能できる世界一周クルーズプランです。さらにベルファスト(イギリス)からレイキャビク(アイスランド)への航行中にはオーロラを観れるチャンスもあります。
