11.02
南極はどうやって行ける?憧れの南極旅行完全ガイド!
地球上で最も南に位置する南極。氷に覆われた自然の絶景を追い求めて、南極への行き方を知りたい人も多いはずです。
この記事では、日本から南極への行き方をはじめ、南極の基本情報や必須準備、費用、南極での過ごし方や注意点などを詳しく記載しています。また、2026年に南極を訪れるおすすめのクルーズプランも紹介しているので、ぜひ最後までお読みいただき、実際に南極へ行く計画を立ててみてください。
目次
南極への行き方
現状では日本から南極への直行便はないため、次のいずれかの国を経由する必要があります。
- アルゼンチン(ウシュアイア)
- チリ(プンタアレナス)
- ニュージーランド(インバーカーギル)
船を利用して南極へ行く場合は、アルゼンチン最南端の都市・ウシュアイアが最適です。南極に最も近い都市として知られ、約1,000kmを2日間かけて航行すると南極に到着します。
一方、飛行機を利用して南極へ行く場合は、チリの都市・プンタアレナスから移動できます。プンタアレナスからは、専門の旅行会社が運営する船や飛行機を利用して、南極へ移動することが可能です。
ニュージーランドの都市・インバーカーギルからも船を利用して南極へ行くことができます。しかし、南極までは約4,800kmもあり膨大な時間と費用がかかるため、おすすめしません。日本からのアクセスを考えると、南米大陸よりニュージーランドのほうが良いかもしれませんが、南極へ行く場合は、アルゼンチンやチリを経由するほうが良いでしょう。
南極の基本情報をチェック
次に、南極の位置や大きさ、気候・気温、見どころなど南極の基本情報を紹介します。以下の表にまとめたので、南極旅行をイメージしながらチェックしてみてください。
■南極の基本情報
位置 | 南半球の極地(地軸が通る場所)がある大陸 |
面積 | 約1,400万km² ※日本の約37倍 |
平均標高 | 約2,200m |
最高峰 | ヴィンソン・マシフ(4,892m) |
平均気温(昭和基地) | 夏:-1.0℃、冬:-20.0℃ |
観測最低気温 | -89.2℃ ※1983年のボストーク基地にて観測 |
南極の位置・大きさ
南極とは、地球上で最も南に位置する大陸を指し、日本からは直線距離で約14,000kmもあります。南極大陸は雪や氷で覆われているため、平均標高は2,200mもあるといわれ、平均標高が最も高い大陸です。
同じく一面を雪で覆われたイメージのある北極は、海上に氷が浮かんでいる地域を指します。そのため、大陸ではなく北極「域」と記載され、標高もありません。詳しくは、関連記事「北極と南極の違いってなに?動植物や気温、歴史を比較」をご覧ください。
南極の面積は約1,400万km²で、日本の面積の約37倍です。世界で一番大きな面積の国・ロシアの約1,700万km²に匹敵するほどの大きさといえるでしょう。
南極の気候・気温
南極は季節や場所によって気候・気温は異なりますが、一年を通して平均気温が氷点下に達します。また、南極特有のカタバ風(標高の高い場所の冷たくて重い空気が斜面を下ってくる風)が吹くと体感温度はさらに低くなるため、注意が必要です。
■南極の平均気温(昭和基地)
平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | |
---|---|---|---|
9月(2023年) | -16.2℃ | -2.4℃ | -33.0℃ |
10月(2023年) | -13.1℃ | -3.3℃ | -26.5℃ |
11月(2023年) | -7.5℃ | 2.3℃ | -20.7℃ |
12月(2023年) | -1.8℃ | 3.0℃ | -10.7℃ |
1月(2024年) | -2.0℃ | 4.1℃ | -8.5℃ |
2月(2024年) | -3.1℃ | 3.4℃ | -13.2℃ |
3月(2024年) | -6.3℃ | -1.1℃ | -15.6℃ |
4月(2024年) | -9.2℃ | -1.0℃ | -22.8℃ |
5月(2024年) | -14.6℃ | -6.2℃ | -22.3℃ |
6月(2024年) | -15.1℃ | -4.4℃ | -29.0℃ |
7月(2024年) | -13.2℃ | -1.5℃ | -35.4℃ |
8月(2024年) | -13.3℃ | -1.1℃ | -32.1℃ |
参考:気象庁ホームページ「南極昭和基地のデータ」
南極の見どころ
南極の見どころといえば、大自然が創り出した雪と氷の絶景はもちろん、ペンギンが見られる点も欠かせません。南極ではさまざまな種類のペンギンを見ることができます。洋上の氷の数が減る夏季シーズンになると、ホエールウォッチングもおすすめです。
また、極地域特有の現象として夏至の時期には太陽が地平線上にとどまり、一日中太陽が沈まない状態の「白夜」が体験できます。反対に、冬至の時期は一日中太陽が昇らない「極夜」になります。南極では夜になるとオーロラが見られますが、観光では白夜の時期に訪れる機会が多いため、南極でオーロラ鑑賞をするのは難しいでしょう。
南極旅行のベストシーズンは11月~3月
前述の通り、南極は年間を通してかなり寒い地域のため、南極旅行のベストシーズンは気温が上昇する11月~3月ごろです。特に11月の南極は春を迎え、動植物たちが活動的になる時期です。ベストシーズンの前半ごろには、ペンギンが巣作りをする姿が見られるでしょう。
一方、2月以降になると冬眠に向けて活動する動物たちが観察できるチャンスです。日照時間も短くなり、天気が良ければ真っ白な南極が赤く染まっていく夕景が楽しめます。
南極観光に向けた必須準備
ここでは、南極観光に向けた必須準備を「手続き編」と「服装・装備編」に分けて紹介します。
手続き編:環境省への届出が必須
南極に上陸する際は、観光客を含むすべての人が環境省への届出をしなければなりません。これは南極地域の環境の保護に関する法律によって定められています。ツアーを利用して観光目的で訪れる場合は、基本的にツアー会社が届出に必要な書類を用意するため、期日までに記載・提出すれば問題ありません。
服装・装備編:防寒対策が必須
南極では季節を問わず、防寒対策が必須です。なるべく風を通さない素材のアウターを選んでください。なかでも保温性に優れたダウンジャケットがおすすめです。また、肌が直接外気に触れないよう防寒用の帽子や手袋、吸湿発熱素材の靴下などを用意しましょう。雪や氷による反射光から目を守るため、サングラスやゴーグルも必須になります。
防寒ウェアを着用する際のポイントは、薄手の衣類を何枚も重ね着をすることです。厚手の衣類を一枚着るよりも体温を逃がさないため、暖かさを保つことができます。
南極旅行にかかる費用
南極旅行にかかる費用を以下の表にまとめました。
■南極旅行にかかる費用(ウシュアイアから添乗員同行のクルーズツアーに参加する場合)
交通費 | 日本(成田)~ウシュアイア間の往復航空券:30万円~ |
宿泊費 | ツアー参加期間以外の宿泊費(2泊):3万円~ |
食費 | ツアー参加期間以外の食費(2日間):2万円~ |
ツアー参加費 | クォーク・エクスペディションズ社の南極探検クルーズ11日間:230万円~(客室タイプ:トリプル) |
旅行シーズンや予約時期によって大きく変動しますが、約265万円〜が南極旅行にかかる費用の目安です。他にも、人によっては南極観光に必要な防寒着などの準備費用もかかるため、南極旅行の費用は決して安くはありません。それでも、南極旅行は一生の思い出に残る素敵な体験になるはずです。他の国と併せて南極遊覧に訪れる場合は、本文の最後に紹介している世界一周の南極クルーズプランがおすすめです。
南極での過ごし方と注意点
南極では、あまり風邪をひかないといわれています。なぜなら、南極はとても乾燥していてウイルスが生存しづらい環境だからです。それでも、寒さや環境の変化から体調を崩す可能性が考えられます。油断をせずに体調管理を徹底してください。
また、南極ではペンギンやアザラシ、オットセイなどの野生動物との出会いが楽しめますが、過度に接してはいけません。自然環境の保護や生態系の維持の観点から規制が厳しいため、しっかりとルールを守って観光しましょう。
南極への行き方はクルーズツアーがおすすめ!
日本から効率よく南極へ行くには、クルーズツアーに参加するのがおすすめです。特に『パシフィック・ワールド号』の世界一周クルーズは、船旅ならではの出会いをはじめ、船内施設や身体を動かすアクティビティなどのプログラムが充実しており、航行中は思い思いの時間を過ごすことができます。
ここでは、クルーズツアーのおすすめポイントを3つ紹介します。
南極以外にもさまざまな国を旅できる
世界一周クルーズでは、南極以外にもさまざまな国を訪れます。南極の玄関口として知られているウシュアイア(アルゼンチン)やプンタアレナス(チリ)、中国やシンガポールといったアジアの国々、南極とは異なる固有種が生息するマダガスカルや南アフリカなどのアフリカ大陸、美しいビーチが広がるタヒチやサモアなど、まさに世界の魅力を一度に満喫できるのがクルーズツアーの醍醐味です。
食事や宿に困らない
世界一周クルーズに参加すると、輸送運賃以外にも食事代や客室使用料、船内イベントなどの代金が含まれています(一部有料)。そのため、日本から一度乗船してしまえば、南極に到着するまでの期間の食事や宿に困ることはありません。
もちろん、南極を航行中も船内で食事や宿泊ができるので、安心して南極の絶景が楽しめます。
移動がラク
クルーズ船では、大きな荷物を船内の客室に置いて、必要最低限の荷物だけで観光できるため、移動がラクな点もおすすめポイントです。また、日本から各国に移動して南極観光をする場合は、ロストバゲージや荷物の盗難に遭わないかなどの不安があります。一方、クルーズでは常に自室で管理できるため、不安を最小限に抑えられます。
【2026年】大自然と野生動物に出会えるおすすめの南極クルーズプランはこちら
南極遊覧を旅のハイライトに南半球をめぐり、地球が創り出した絶景の数々を全身で感じられる世界一周クルーズです。
南極遊覧をはじめ、ペルーのカヤオはもちろん、神秘の巨木バオバブの木が林立するマダガスカル最大の港を擁するトアマシナや、アフリカの大地でたくましく生きる動物たちに出会えるポートエリザベス(南アフリカ)、まるで月面のような荒涼とした砂漠が広がるウォルビスベイ(ナミビア)、大航海時代に活躍したマゼランが発見した海峡のあるプンタアレナス(チリ)などにも寄港。南極航路の魅力がいっぱい詰まったコースです。