アーカイブ: 寄港地
海と山に囲まれ、中世の面影を残す旧市街など、歴史を感じる見どころが満載。世界遺産ポンペイ遺跡にもほど近く、人気の景勝地ソレントやナポリへの拠点としても賑わっています。
にぎやかな旧市街へ
青い海と、海岸沿いには見どころのひとつである美しい遊歩道が続くサレルノでは、中世の香り漂う旧市街へ。メインストリートは歩行者天国になっていて、レストランやカフェなどが並んでいます。細い路地に入ると、まるで中世の世界に迷い込んだかのような気分に。どこを切り取っても絵になる風景が続いています。また、11世紀に建てられたサレルノ大聖堂は必見。壁や天井に描かれた絵は思わずうっとり見とれてしまう美しさです。お土産には、職人たちがひとつひとつ手作りした工芸品がおすすめです。ぜひお気に入りのものを見つけてみてください。
人気のリゾート地
目の前にはナポリ湾が広がり、遠くにヴェスヴィオ山を望む、風光明媚なリゾート地「ソレント」は、いたるところで美しい風景を見ることができます。中でも、市民公園から見える景色は絶景!青くきらめくナポリ湾に心奪われることでしょう。景色を堪能したら、街散策へ。お土産屋も多く、ついつい買い込んでしまいます。おすすめは、南イタリア名物レモンチェッロ。レモンを用いたリキュールの一種で、色も鮮やかなレモンイエロー。趣向を凝らしたボトルも可愛く、お土産にピッタリです。
南イタリアをめぐる旅
地中海の中央に位置していることから、古来より数々の歴史と文化が交差してきたイタリア南部。このエリアは、ヴェスヴィオ火山と紺碧の海が美しいナポリの街や、「世界一美しい海岸」と称されるアマルフィ海岸、火山灰に埋もれた古代都市ポンペイなど、旅情あふれる魅力的なスポットに恵まれています。また、イタリア南部はグルメの宝庫。新鮮な魚介や地中海の日差しをたっぷり浴びた野菜をふんだんに使ったイタリア料理も楽しみです。ピースボートクルーズでも頻繁に訪れる、南イタリアの寄港地の魅力を紐解きます。
[特集記事]魅惑のイタリア歴史散歩-2-
本船が入港するのは、スコットランド最大の都市グラスゴーから、クライド川を下った先に位置する外港グリーノック。街の発展を支えた港と文化の先進都市をお楽しみください。
芸術と文化の街へ
かつては工業の街として栄えたグラスゴー。衰退の一途をたどっていた街は、30年前に「芸術と文化の街」へと再起を図ったことで、めざましい発展を遂げました。街を歩けば、アール・ヌーボー(19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパを中心に起こった芸術運動)を代表する作家のひとり、チャールズ・レニー・マッキントッシュが遺したライトハウスやグラスゴー芸術学校などを見ることができます。また、イギリスでは大英博物館に次ぐ入場者数を誇り、ゴッホやモネなどの作品が多く展示された、ケルヴィングローブ美術館&博物館もオススメです。
受け継がれる伝統
人びとの生活に深く根付いた伝統も、この土地の魅力のひとつ。祭事や祝事などで演奏される楽器「バグパイプ」と伝統衣装「キルト」は、滞在中に必ず目にすることでしょう。このキルトに描かれたタータンという格子柄は、氏族ごとに定められた模様を使うとされています。素敵なその柄はマフラーやブランケットなど、お土産にも大人気です。世界五大ウイスキーのひとつとして知られる「スコッチウイスキー」も外せません。酒肴にはスコットランドの伝統料理ハギスを。本場の味わいは格別です。
スコットランド最大の都市へ
他のイギリス国内の工業都市と同じように、社会構造の変化に伴って衰退の一途をたどったグラスゴー。1980年代以降に芸術と文化の街へと再起を図ったことで、現在ではめざましい発展を遂げ、同国有数の文化都市へと生まれ変わっています。800年以上もの歴史を持つグラスゴー大聖堂や15世紀創立の名門グラスゴー大学、そしてアール・ヌーボーを代表する建築家マッキントッシュの設計した建物の数々など、グラスゴーの街を散策すれば、歴史を超えてこの地に花開いた文化の数々と出会うことができるでしょう。
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産業革命時代に英国の海の玄関口として栄えた港町。美しい街並みには、歴史的な建築物が数多く残ります。またビートルズ誕生の地としても有名です。
ザ・ビートルズを育んだ街
ビートルズメンバーが頻繁に通っていたマシュー・ストリートや名曲「Strawberry Fields Forever」のモデル、ストロベリー・フィールドなど、ビートルズの原点であるリバプール。街のあちこちにビートルズゆかりの場所があり、ファンならずともワクワクさせられます。ビートルズをテーマにした「ビートルズ・ストーリー」のあるアルバート・ドックには、レストランや土産物店などだけでなく、現代美術館や多種多様な博物館もあり、この地にあるカルチャーを楽しめます。リバプール名物の水陸両用車「イエロー・ダック・マリン」で回れます。
英国文化の世界に浸る
70年もの月日を経て完成した、英国最大級の英国教会の寺院、「リバプール大聖堂」。中に入ると、100メートルもの高さがある天井の美しいアーチと、ぐるりと囲む大きなステンドグラスから差し込む光が大聖堂内を照らし、幻想的で荘厳な雰囲気。地上101メートルの塔からは、リバプールの街並み、遠くはウェールズの山並みを一望することができます。ほかにも、モダン建築の大聖堂・メトロポリタン大聖堂やウォーカー美術館、ロイヤル・ライヴァー・ビルなど、見どころの多い寄港地です。
リスボンに次ぐポルトガル第二の都市。古くから交易で栄え、ローマ時代に「ポルトゥス・カレ(カレの港)」と呼ばれたことから、ポルトガルの国名の由来にもなりました。
中世の栄華にふれる
ポルトガル北西部にある港湾都市ポルト。ドウロ川の河口に位置し、川沿いには白壁とオレンジ屋根の家々が並ぶ可愛らしい景観が広がります。また、旧市街・歴史地区には12世紀頃から大航海時代まで、当時の栄華を伝える壮麗な建築物が建ち並び、その美しさと歴史的価値から世界遺産に登録されています。バロック様式のカテドラルをはじめ、ポルトガル1の高さを誇るクレリゴスの塔や、世界で一番美しい書店と称されるレロ・エ・イルマオンなど、街の見どころは尽きません。
芳醇な甘み広がるワイン
ポルトでぜひお試しいただきたいのがポルトガルを代表するワイン「ポートワイン」。ドウロ川上流で栽培された数種類のブドウのみで造られたものであること、決められた熟成場所で最低3年間熟成させることなどの厳しい条件をクリアしたものだけがポートワインとして認められ、ワイン通をも唸らせる苦みの少ない独特の風味と甘みが特徴です。ワイン好きの方は、見学や試飲ができるワイナリーが立ち並ぶドウロ川南岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区もはずせないスポットです。
一年を通して温暖なバレンシア。「オレンジの花の海岸」とも称され、街のあちこちにオレンジの木が植えられています。ほかの果実や野菜の実りも多い、農作物の一大産地です。
聖杯の伝わる大聖堂へ
スペイン東部に位置する同国第3の都市、バレンシア。中心部に位置するバレンシア大聖堂は、街一番の見どころです。13世紀から500年にもわたる建築の末に完成した大聖堂は、ゴシック様式をはじめルネサンス様式やネオ・クラシック様式など、時代の変遷と共に数々の様式が混在する、特徴的なフォルムをしています。この大聖堂の存在を世界的に高めているのが、敷地内の礼拝堂に保管されてた暗赤色のメノウ製の聖杯です。1世紀に作られた聖杯は、イエス・キリストが「最後の晩餐」の際に用いたものと伝えられています。
本場の味に舌鼓を打つ
スペインきっての米どころであるバレンシアは国内随一の食の都で、スペインを代表する料理「パエリア」発祥の地でもあります。地元で採れた新鮮なシーフードと野菜をふんだんに使った絶品パエリアを、ぜひご堪能ください。また、食を楽しむならぜひ訪れたいのが中央市場。生鮮食品の市場としてはヨーロッパ最大で、100年以上の歴史を誇る市場です。市場では野菜やシーフード、生ハム、果物、ナッツなどが手に入るほか、場内にはいくつものバルがあるため、市場直結の新鮮な食材を使った料理の食べ歩きも楽しめます。
地中海で2番目の大きさの島・サルデーニャ島の南の玄関口となる街、カリアリ。石畳の街に広がるオレンジ色のレンガ造りの屋根と美しいビーチが魅力的です。
太陽のリゾート
美しくきらめく海、真っ白なビーチ、輝く太陽と三拍子揃ったリゾート地として知られるサルデーニャ島。城壁で囲まれた丘の上には、旧市街が広がります。展望台「テラッツァ・ウンベルト」から望む素晴らしい街並み――テラコッタ色の屋根の合間から伸びる教会のドーム、さらにカリアリ湾に浮かぶ船や地中海が広がります。絵葉書のようなその景観は、時間を忘れて眺めてしまいます。街歩きに疲れたら、名産のサルデーニャワインを。古代ローマ以前から、ブドウを栽培し、ワインを作っていたという説もあります。
神秘の文化に満ちた島
謎の巨石文化「ヌラーゲ」が残した石造りの建造物は、接合剤を用いず石を積み上げただけの方法で、歪みなく驚くほど綿密に計算された造り。島内に7,000も点在すると言われる遺跡は、いまだに造られた目的や方法は解明されておらず、謎に満ちた世界遺産です。また、カリアリの街にあるローマ時代の円形闘技場は、島内一の規模を誇り、その半分は自然の石灰岩を掘って造られました。劇場の上からは、石灰岩の石を積んでできた遺跡と地中海の海が一望でき、まるで古代にタイムスリップしたかのようです。
[特集記事]歴史と文化の宝庫
全長135キロメートルにわたる堤防「アムステルダムのディフェンス・ライン」に守られた、オランダの首都。運河に沿うように、中世から続く美しい街並みが広がります。
世界屈指のアートにふれる
オランダ最大の都市アムステルダムは、世界一美術館の密度が高いことから、世界有数のアートの街として知られています。国立美術館では、オランダを代表する画家レンブラントやフェルメールの作品を見ることができ、さらにオランダ出身の画家、ゴッホの作品に特化したゴッホミュージアムには、かの有名な「自画像」や「ひまわり」など、貴重な芸術作品も多く展示されています。石畳とレンガで建てられた街中を歩けば、中世からの建物と現代風な建物が同居する新しい「芸術の街」の一面を感じられるはずです。
受け継がれる運河の街
約90もの島々の間にかかる1,500もの橋。アムステルダムは、緩やかにながれる運河の街です。その美しい景観から、2010年に世界遺産に登録されました。17世紀前半のオランダ・ルネサンス様式の建築物が立ち並ぶ街並みの散策には、運河クルーズを使った観光がおすすめ。街中を網目状に走る運河は、市民の足としても使われ、アムステルダムならでは交通手段です。世界屈指のチーズ大国としても知られるオランダでは、チーズ専門店でのお買い物も楽しみ。赤や黄色の”ろう”で表面をコーティングされた種類豊富なチーズが、ショーウィンドウにずらりと並んでいます。
街を歩けば映画のシーンそのままの美しくかわいらしい街並みが続きます。落ち着いた時間が流れる情緒あふれる街を存分にご堪能ください。世界遺産モン・サン・ミシェルへも訪れることができます。
映画の世界へ
シェルブールはゆったりとした時間が流れるフランス北西部の街です。劇場や教会など、映画「シェルブールの雨傘」が撮影された当時のまま残っていて、まるで映画の世界に迷い込んだかのような気分に。かわいらしい家やお店が並ぶ通りを歩いたり、ラヴァレ城や公園でのんびりとした時間を過ごすのもおすすめです。そのほか、聖トリニティ・バジリカ聖堂やルル要塞など、長い歴史を感じる建物群も残っています。一度訪れると離れがたくなる不思議な魅力のある街です。
ノルマンディー地方の食
市場にはタコやイカなどの魚介類が並び、これぞ港町という活気ある光景が広がっています。レストランでは新鮮な魚介類を使った一品をぜひご賞味ください。フランス北西部の郷土料理である「ガレット」の注文もお忘れなく!本場の味をご堪能ください。また、ノルマンディー地方の郊外へ訪れるオプショナルツアーでは、りんごを発酵させた果実酒シードルの工房を訪れるものも。シードルはアルコール度数が低く飲みやすいのが特徴です。もちろんお土産にもおすすめ。その土地ならではの名産品を存分にお楽しみください。
ポルトガルの首都で同国最大の都市。入り組んだ細い路地が続く情緒豊かな街並みから、「7つの丘の街」とも呼ばれます。大航海時代には地中海地域最大の人口を誇りました。
時代を切り拓いた港
大航海時代、インドへの新航路を切り開いたヴァスコ・ダ・ガマがヨーロッパを発ったのが、このリスボン港です。テージョ川のほとりには「発見のモニュメント」が建ち、そこにはエンリケ王子を先頭に船乗りや歴史家、宣教師など、大航海時代を象徴する33名の姿が刻まれています。当時、インドや東南アジアから入ってきた香辛料は、リスボンに集積され、ここからヨーロッパ各地へ運ばれていきました。まさに世界経済の中心都市として繁栄したこの地に降り立てば、大航海時代のロマンがかき立てられるでしょう。
レトロなトラムが行き交う
「7つの丘の街」とも呼ばれ、坂が多い街でおすすめしたいのが、路面電車「トラム」です。細い路地や小高い丘を走る車窓からは、中世ヨーロッパの面影を残す美しい街並みを見ることができます。日が落ちたころ、レストランへ足を運ぶと伝統音楽「ファド」の音色が。地元の人の生活に溶け込んでいる大衆音楽のファドは、ファディスタと呼ばれる歌い手とポルトガルギター、ビオラの演奏で歌われます。船乗りが故郷を想うことを歌ったことが起源という説も。時代は流れながらも大航海時代から受け継がれた文化がいまもなお息づいているようです。
3,000年以上の歴史を有し、ローマやパリなど他の大都市よりも古い西ヨーロッパ最古の都市のひとつとして知られるリスボンの街。古代ローマやイスラムなどの支配下に置かれながら時代を歩んだ街が栄華を極めたのは、大航海時代のこと。リスボンの街には隆盛を誇ったこの時代に築かれた建造物が多く残され、西洋史を語るうえで欠かせない歴史的な見どころにあふれています。また、情緒豊かな港町の雰囲気も、この街の大きな魅力。歴史の変遷にふれる、リスボンの街歩きに出かけます。
[特集記事]大航海時代、はじまりの地へ
ヨーロッパ有数のリゾート地として知られる、地中海の中央に浮かぶ島国マルタ。16世紀に築かれた美しくも堅牢な要塞都市バレッタは、数々の歴史をいまに伝えています。
ハチミツ色に輝く街へ
古くからさまざまな民族や宗教の影響を受け、文明の十字路と呼ぶにふさわしい幾多の歴史物語を経験してきたマルタ島。バレッタは、16世紀にオスマン帝国の侵攻を防いだ聖ヨハネ騎士団長ジャン・ド・ヴァレットによって築かれた城塞都市です。「マルタストーン」と呼ばれる独特の黄色がかった石灰岩で築かれた堅牢な街並みは、世界遺産にも登録されています。趣たっぷりの路地を散策すれば、この街が受け継ぐ歴史とロマンを存分に感じられるでしょう。ハチミツ色の美しい旧市街が迎える入港シーンにもご注目ください。
中世のロマンにふれる
12世紀ころよりキリスト教の聖地巡礼の守護を司った聖ヨハネ騎士団が、現在の「マルタ騎士団」となりました。バレッタのシンボルともいうべき聖ヨハネ大聖堂は、騎士団ゆかりの地としても知られます。外観からは想像できない金箔が施された豪華な内装、そして一面に描かれた壮大な天井絵は圧巻です。マルタ騎士団とゆかりの深いもうひとつの建物が、騎士団長の宮殿です。ここは聖ヨハネ騎士団の中枢で、騎士団の公邸として用いられました。甲冑やタペストリー、絵画など、美術館さながらの調度品には目を奪われます。
絶景に彩られた入港の風景
地中海の上に浮ぶ、城塞都市バレッタ。さまざまな民族や宗教が交差したことから「文明の十字路」と称される世界遺産の旧市街には、数多くの歴史的建造物が残されています。独特のハチミツ色をした石灰岩で築かれた街並みと、紺碧の地中海が織りなすコントラストは唯一無二。これほど美しい景観が船の入港を迎えてくれるのは、世界一周クルーズの数ある寄港地においてもバレッタだけかもしれません。まるで中世へとタイムスリップしたかのような風景に包まれながら、船はバレッタへと入港します。
[特集記事]ハチミツ色に輝く美しい世界遺産の街へ