クルーズコレクション

絶景・秘境の宝庫、南米大陸をゆく

(ボリビア/アルゼンチン/ブラジル/ベネズエラ/ペルー)



規格外、桁違い、ダイナミック…。南米大陸が擁する絶景・秘境に向けられたいくつもの言葉に、旅心を誘われます。南米は日本からの距離が遠いこともあり、普段はなかなか身近にならない存在。ですが、ピースボートクルーズの地球一周の船旅では、気軽にアクセスが可能となります。今回は、南米屈指の絶景の中から「ウユニ塩湖」、「イグアスの滝」、「エンジェル・フォール」、「ワカチナ」を紹介します。どの旅先も一生に一度は行きたい場所にふさわしく、生涯忘れられない景色が広がっています。

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文・構成 / 多賀秀行 写真 / PEACE BOAT

真っ白な大地に現れる、天空の鏡

太古の昔に起きた地殻変動によって隆起し、誕生したアンデス山脈。その時、大量の海水がこぼれ落ちることなく高地に残りました。巨大な湖となったそれは、長い年月を経て干上がり、南北約100㎢、東西約250kmに渡って塩が覆い尽くす大地へと姿を変えました。それが、ボリビアにあるウユニ塩湖です。11,000kmにもなる広大な面積ながら、高低差が最大でも50cmしかないことから「世界で最も平らな場所」ともいわれています。そんな平坦な大地に雨水がうっすらと溜まることによって出現する「天空の鏡」。天地のすべてをまるで鏡のように湖面に映すその景色は、まさに絶景という他ありません。

日中、水が張られたウユニ塩湖に立つと、空に浮いているような、雲の上を歩いているような不思議な感覚を覚えます。頭上にも足下にも広がる青空と雲。文字通り360度を絶景に包まれます。日の出、日中、夕方と、刻一刻と風景が変わっていくのも大きな魅力ですが、夜はまた格別です。夜空に輝く星が湖面に映ることで、四方八方を星に包まれるのです。宇宙空間のような別世界にしばし呼吸を忘れてしまいます。 ウユニ塩湖の中心に位置する「インカワシ島」に生える巨大サボテン、世にも珍しい、すべてが塩で作られた「塩のホテル」などの見どころもあるウユニ塩湖。世界に誇るボリビアの絶景です。

盛大な水飛沫を上げ、虹を架ける瀑布

アフリカのビクトリアの滝、北米のナイアガラの滝と並び、世界三大瀑布に数えられるイグアスの滝。しかしその規模は、他のふたつの滝を遥かに凌駕します。毎分36億リットルの水量と約4kmにも及ぶ広大な川幅。大小300もの滝が集合してできているこの滝は、世界最大の滝として知られています。その昔、イグアスの滝の大きさに驚いたルーズベルト元大統領夫人が「かわいそうな私のナイアガラ」と嘆いたといわれているほどです。とにかく圧倒的なスケールをもつこの滝は、アルゼンチン、ブラジルの両国からアクセスが可能です。

イグアスの滝に近づいていくにつれ、その姿が視界に入るより前から滝が放つ音が聞こえてきます。徐々に音が大きくなり、遂に滝を目前にしたそのとき。豪快に流れ落ちる大量の水、盛大に上がる水飛沫、周囲に響き渡る爆音、そして滝に架かる虹。美しさに感動するだけでなく、圧倒的な迫力に畏怖の念を覚えます。イグアスの滝の観光は、滝沿いに整備された遊歩道を歩き、いろいろな角度から滝を眺めるというもの。最大のハイライトが、「悪魔の喉笛」という滝です。滝の音がまるで悪魔の唸り声のように聞こえることからその名が付けられました。その迫力と音に、思わず立ちすくんでしまいます。

Ⓒ Mizumoto Shunya

悪魔の山から流れ落ちる、一筋の滝

地球最後の秘境と呼ばれる、ベネズエラのギアナ高地。広大な熱帯雨林に垂直に切り立った岩山が100以上もそびえている場所です。岩山は頂上部が平坦なことからテーブルマウンテンと呼ばれています。そしてその頂は、まさに陸の孤島と呼ぶのにふさわしく、下界とは異なる進化を遂げた生き物たち、固有種の楽園になっています。テーブルマウンテンのひとつに、現地の言葉で「悪魔の山」を意味する「アウヤンテプイ」があります。この山の頂から流れ落ちる一筋の滝。それが979mという世界最大の落差をもつエンジェル・フォールです。

Ⓒ Mizumoto Shunya

あまりにも落差があるために、その水が地表に届くことなく霧となって消えてしまうエンジェル・フォール。そのため世にも珍しい、滝壺が存在しない滝としても知られています。この滝を見る方法は大きくふたつ。ひとつはセスナ機に乗って上空からその全貌を視界に収めること。そしてもうひとつが川をボートで上り、ジャングルを歩くことで、遥か上空から落ちてくる滝を望むというものです。もちろんどちらの方法もギアナ高地の醍醐味を十分に味わうことが可能です。この滝が放つ雄姿に誰しもが心を打たれることでしょう。

絶景・秘境の宝庫、南米大陸をゆく
Ⓒ Katsuta Airi

小さな村を潤す、奇跡の泉

ペルー南部、晴天日が多いことから「太陽の地」と呼ばれる町・イカ。そのすぐ西に広がる砂漠地帯に「南米のオアシス」と呼ばれる小さな村・ワカチナがあります。砂漠の窪みに湛えられた涌き水、その周囲には立ち並ぶヤシやアカシアの木と背の低い建物。まるで童話の世界から飛び出てきたような、まさしくオアシスという景色が広がっています。この村で人気のアクティビティが、スノーボードと同じように砂の斜面を滑るサンドボードと道なき砂漠を疾走するサンドバギー。絶景を堪能しながらの砂遊びは爽快です。

※記載の観光地はクルーズでの現地滞在時間によって訪問できない場合、オプショナルツアーを実施しない場合がございます。また、オーバーランドツアーでのみ訪問する場合がございます。

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