水先案内人
ピースボートの旅をより有意義なものへと導くナビゲーターが「水先案内人」の皆さん。訪れる土地の専門家やジャーナリスト、各界の著名人、エンターテイナーなど、その顔ぶれは実に多彩です。まなぶ・たのしむ・つくる━“先生”とはひと味違う水先案内人が、地球一周をより豊かにナビゲートします。
ビデオメッセージ
これまでにご乗船いただいた方々(順不同、敬称略)
ロサ・ナミセス Rosa NAMISES
(政治家、人権活動家)
アンゴラ人の父、ヌーコエン族の母の9人の子どもの一人として生まれた、ロサ氏(本名:ヴィソレラ・ロサリンダ・ナミセス)はナミビアの首都ウィントフックのオールドロケーションで生まれた。本名のヴィソレラとは世界を愛するという意味で、人権と平和促進のために尽力しているロサ自身をよく表している。ナミビアの独立闘争でも活躍し、1999年から2005年までと、2010年に国会議員を務めた。ジェンダーの問題、女性や子どもに対する暴力に関しても発言しており、犠牲になりやすい子どもを守るためのドーラム・チャイルド・ケア・ホームのディレクターも務める。「ナミビアのローザ・ルクセンブルグ(ポーランド生まれの世界的に有名な革命家)」とも呼ばれ、文化的背景や祖先を通して母なる大地との繋がりを感じる。最近では、地方コミュニティーの健康的な生活を促進する自然治癒やプロジェクトにも取り組んでいる。ユネスコの無形文化遺産条約などの様々な事案のアドバイザーをしており、ヌーコエ・ダマラン王の委員会のメンバー。
下郷 さとみ SHIMOGO Satomi
(ジャーナリスト)
石川県金沢市生まれ。1992年から2年間、サンパウロのファベーラ(スラム地区)に 住み込み子どもたちの教育活動に携わる。現在はリオデジャネイロのファベーラを主なフィールドに社会的マイノリティの民衆運動を追うほか、アマゾン先住民族の権利運動の取材も続けている。2005年、農的な暮らしを求めて東京から千葉県鴨川市の過疎化が進む農村集落に移住し、里山保全や地域おこし活動にも携わる。著書に『平和を考えよう』(あかね書房)、共著書に『抵抗と創造の森アマゾン』『ブラジルの社会思想』(共に先住民族に関する章を執筆担当/現代企画室)、『コロナ危機と未来の選択』(コモンズ)、など。
伊藤 千尋 ITO Chihiro
(国際ジャーナリスト、元朝日新聞記者)
山口県下関生まれ。学生時代にキューバで半年間サトウキビ刈りの国際ボランティア、東欧の流浪の民「ロマ民族」を調査。朝日新聞特派員としてサンパウロ、バルセロナ、ロサンゼルス支局長を務めるなど激動する世界の現場を訪れ、一貫して「人々の声」を伝え、2014年からフリーの国際ジャーナリストになる。82ヵ国に渡る豊富な取材経験をもとに、世界各地でおこる社会問題や市民活動など、幅広く語っていただく。NGO「コスタリカ平和の会」共同代表、「九条の会」世話人。著書に『コスタリカ』(高文研)、『非戦の誓い』(あけび書房)、『心の歌よ!』、『連帯の時代』(新日本出版社)、『世界を変えた勇気:自由と抵抗51の物語』(あおぞら書房)など多数。ピースボート「旅と平和」エッセイ大賞の選考委員も務めている。
公式ホームページ https://www.itochihiro.com/
マルセロ・サバレス Marcelo SABANES
(国連国際防災戦略(UNISDR)促進担当、気候変動・災害リスク軽減スペシャリスト)
ウルグアイ、モンテビデオ生まれ。持続可能な開発、気候変動や天災による被害を防災、減災し、都市がより良く発展していくにはどうすればいいかといった都市におけるリスクマネジメントと未来志向的な視点で街作り計画をする専門家として、これまでに世界 40 カ国で勤務経験がある。また国連国際防災戦略事務所(UNISDR)の促進担当として、世界防災キャンペーン「Making Cities Resilient: My City is Getting Ready」へも携わっている。持続可能で回復力のある地域社会、そして海面上昇など気候変動に起因する不平等を被る人のない社会の実現を目指している。
インティ・カストロ Inti CASTRO
(マプーチェ族文化伝承者)
チリの8つの少数民族のうちのひとつ「マプーチェ族」の母親とチリ人の父親の間に生まれる。自身のルーツを知ってはいたが、特別なことではないと思いながら幼少期を過ごす。しかし、15 歳のときにマプーチェ族の文化継承に携わる叔父と出会い、チリにおける先住民族の立場やマプーチェ族の言語などに興味を抱き、「マプズグン」(マプーチェ言語)を学ぶ。アイデンティティと言語の深い繋がりを確信し、現在はマプズグン教師として、マプーチェの文化や環境保全に関する価値観を伝えている。とくにマプーチェ族のアイデンティティや変わりゆくグローバル社会の中での先住民族の在り方に関心を持ち、活動をしている。
テアタヘロ・トゥキ Teatahero TUKI
(教育者、パフォーマー)
ラパヌイ(イースター島)生まれ。彼の島に対する愛着は祖先や母なる大地から育まれ、自分のルーツである島との繋がりを強く感じている。9歳の時からラパヌイの口語で伝えられる伝統的な歌やダンスに興味を持ち、21歳の現在もなおその伝統の伝承者としてパフォーマンスを行なっている。また観光学を学び、ツアーガイドと教育者としてラパヌイを訪れる人に島の言語と文化を伝える仕事をしている。数日間のハイキングツアーを通してさまざまな遺跡や村などを訪れ、その土地に伝わる伝統などを紹介する。
ココ・ティラオ Coco TIRAO
(「Ahutoru Nui」会長、衣装担当、振付師)
アントニー・モエハウアライ(ココ)・ティラオさんは、4人兄弟の長男。里親のもとで育ち、里親家庭で文化的知識を身に着ける。4歳からタヒチダンスを始め、8歳の時に家族のダンス・グループ「Tamarii Puura' i」とともに、初めてのヘイヴァ(タヒチの伝統的なお祭り)に出演。1989年に初めてダンス衣装のデザインを手がけ、それ以来、「Temarama」、「Tamarii Torea」、「Huahine Tamarii Nuihaa」そして「You ui tama no Papeete」などといった人気のある多くのパフォーマンス・グループの衣装担当、作曲家、及び振付師を務めてきた。1991年には、古代のスピーチや物語の形式である「オレロ」を始める。2002年には、著名な舞踊団「Ahutoru Nui」と協力を始め、その後、本グループにおけるダンス・パフォーマンス、衣装、音楽に対して高い評価を得た。舞踊の世界に関われることを誇りに思っており、学びたいと思うすべての人と、ダンスの技術を共有できることに生きがいを感じている。情熱こそが彼の特徴であり、その熱情を惜しみなく分かち合うアーティストである。
ちゃんへん. CHANG-HAENG.
(世界的パフォーマー)
圧倒的なスキルと驚異的なスピードで魅せる独自のスタイルに特徴を持つジャグリングパフォーマー。数々のパフォーマンスコンテストを総なめにし、これまで 82 の国と地域で公演を行っている。マイケル・ジャクソン氏やノーベル平和賞受賞者のデズモンド・ツツ氏など、数々の著名人の前でパフォーマンスを披露する一方、貧困や紛争、難民などの社会問題を抱える国や地域でも積極的に公演を行う。船内で行われるオリジナルパフォーマンス「The Panic Art」は必見。2000年著『ぼくは挑戦人』(ホーム社・集英社)を発刊。最新刊は文庫版『ぼくは挑戦人』(河出文庫)。
公式ホームページ https://www.thepanicart.com/
加藤 千洋 KATO Chihiro
(ジャーナリスト、元朝日新聞編集員、平安女学院大学客員教授、同志社大学南シナ海研究センター嘱託研究員)
1972年朝日新聞社入社。大阪社会部などを経て、北京特派員、アジア総局長(バンコク)、中国総局長(北京)として中国・アジアと関わった後、外報部長、テレビ朝日系「報道ステーション」のコメンテーターも歴任。2010年4月から2018年3月まで同志社大学大学院教授。現在、平安女学院大学客員教授、同志社大学南シナ海研究センター嘱託研究員を務める。ボーン上田記念国際記者賞(1999 年度)、日本新聞協会賞(2002年企画部門、グループ受賞)受賞。著書に『胡同の記憶−北京夢華録』(岩波現代文庫)、『辣の道 トウガラシ 2500キロの旅』(平凡社)、『「知」の挑戦本と新聞の大学 I』(集英社新書)など。
手塚 良則 TEZUKA Yoshinori
(大森海岸 松乃鮨 四代目)
明治43年創業「松乃鮨」4代目。幼少の頃より家業を継ぐことを決め、店や築地の仕入れに同行し研鑽を積む。慶應義塾大学を卒業後、海外の文化を学ぶため、プロの海外スキーガイドとして4年間、世界100カ所以上のスキー場をガイド。26歳で日本に戻り、本格的に入店。語学力と大学や海外で培った異文化コミュニケーション能力を活かし、海外の要人や王族のプライベートパーティーなどでの外国への出張握り、大学や企業での鮨を通じた日本文化講演、ミラノ万博での握り披露など、各方面で活躍。「鮨を通じて日本食文化をガイドする」をテーマに、外国人旅行者へのにぎり体験講座や、鮨の講演など、海外への発信に力をいれている。
松乃鮨 公式ホームページ https://matsunozushi.com/yoshi/